なかなか飼い猫のキジトラちゃんが入ってくれない。
気配を消すため、別の給餌場所にクルマを走らせると・・・。
依頼主さんの家のそばで、牛たちに会う。
以前はそこここにいたけれど、
殺処分が進み、数は減った。
殺処分柵の牛を助けたいと
立ち上がった人たちがいたが、
日本の中では、あまりに少数で
その他の人々は牛に対してあまりにも無関心な
この国では、都合よく殺処分が進んでいく。
クルマの気配に大急ぎで
茂みに逃げていく牛。
ひぇ~人間だ!逃げろ~。
その調子で逃げ抜くんだよ。
それしか生きる方法はないんだから。
日本はそういう国だから。
民主主義といいながら、
動物に関しては
非情なまでの独裁国家。
人々が目に出来ない警戒区域という場所で
じわじわと行われる殺戮。
数時間かけていつものポイントを回り、
最後に依頼主さん宅へ戻ると・・・。
ふんわりふわふわ~
まだ、大人にはなってない
ブルーアイの綿毛ちゃん。
飼い主さん依頼の子ではないし、
保護枠などない。
リリースするのか、悩みに悩む。
今まで、リリースなんてしたこと無いけど
連れ帰るなら自分で責任をもつしかない。
シェルターのお世話に明け暮れてる柴田さんと
電話も繋がらず、途方に暮れる。
置いてはいけなかったよ。
ボロボロになってるこの子を。
悶々としながら、
大急ぎで上尾のシェルターに
クルマを走らせること4時間。
「大丈夫だから」と何でもなかったように
受け入れてくれた柴田さん。
シェルターは超満員で
大丈夫なんかじゃないのは
分かってる。
その足で、動物病院へ向かう。
風邪をひいているのか、目がしょぼしょぼ。
多分、原発事故の後生まれた子で
はじめて見る人間に、こんなに力が残ってたのか!
というくらい大暴れ。
鯉の滝登りのように取っ掛かりの無い壁を
2メートル近く何度も登ろうとする。
暫くして落ち着いた頃、タオルを掛けて
処置をしてもらう。
シェルターに戻ると・・・。
3月レスキューのシロちゃんは(改めNISIDAI)
すりすり攻撃で、甘えたいモード全開。
膝の奪い合い。
3月。吹雪の中、飼い主さんを待ってた時のNISIDAI.。
ごぼうちゃんは予想通り、かなりの美猫へと変身。
5月、加倉で保護した時のごぼう。
あの時は、小鳥のセレクトした猫はどうなの~
みたいになったものだ。
どうか、ここに居る子たちを家族に迎えて下さい。
今日、日曜日もたくさんのフードを積んで
警戒区域に入るはずだったレスキュー隊員が、
ある力によって、意図的に阻止されたようだ。
フードを待ってた子は、どうしただろう。
警戒区域に入るのがより難しくなってるこの状況。
自分で折り合いをつけて給餌を止めるどころか
権力によって抑えられる日が近いのかもしれない。
それまでに・・・。
どうしても、あなたの力が必要です。