置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


6月のレスキューの時出会った

祠の家族のママ猫ちゃんが消えてった場所に

置いてあったフードは空っぽ。

http://ameblo.jp/kuri-koyagi/entry-11285234275.html


前回から祠以外に、ここにもフードを置く作戦に

切り替えた。

全く生き物の気配はないけれど

この一袋で、命を繋いでいると確信する。

今日は、フードも増量して置く。

生きていれば子猫たちも大きくなってるだろう。



置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ウッドデッキのぶち猫ちゃんが住んでいる場所。

手入れをする人のいなくなった、レンガ造りのアプローチに

こぼれ種で逞しく咲く花。


あ~、ぶち猫ちゃんは何処へ・・・。

この灼熱地獄ではエネルギーを消耗するので

こんな時間には現れないよね。


おや~。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


さっきまでここに居たはず。

持ち主さんは分からないけど・・・。









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

8月撮影。


浪江町と双葉町の一部を、広範囲で動くため

あっという間に、お昼近く。

大急ぎで、この場所にもフードを届ける。

キジトラちゃん、お待たせ~。


それは、キジトラちゃんがいるポイントの

空のフード袋のすぐそばだった。





置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


見たことがない茶トラちゃん。


前回、ここに捕獲機を2時間余り掛けていたが

空っぽだった。

間に合わなかったよ・・・。

それとも、

生まれて育った浪江町で、死んでいくこと選んだの?

警戒区域になって一年半。

つい3ヶ月前まで、この場所に給餌はなくて

それでも必死に生きてきた命。


今は、やっと楽になれたはず。

そして・・・。





置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


丈六公園そば、この場所も給餌ポイント。

カラスについばまれた跡。

骨の形から子犬だと思う。


ひとつ、ふたつ・・・。

人知れず消えてった小さな命。

原発事故から一年半以上。

未だ、繰り返されてる惨事。






置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

帰りの首都高から撮影。


日本の光と影。

何百万人が賑わうスカイツリーと

人知れず消えてく小さな命。

それが、同じ日本でのことだとは信じがたい。


どうして、助けてくれないの?

生活保護を受給しながら、ブランドバックを

持ち歩く人は助けて、

何の罪も無い動物はごみ以下。


結局何の案も示されず、放置され、

給餌に向かうわたし達を犯罪者として

追いかけ回す国。


死んでいったあの子達へ

最後に一口の水だけでも

飲ませてあげたかった。


運転しながら、ほほを伝う涙に

景色が滲んで見える。