置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


双葉町某所にあるアーチ。

これはもう皮肉としか言いようがない。


福島への原発誘致当時、反対派の筆頭にいたある人物が

行方不明になったままだと、地元の人から聞かされた。





置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


線量が高く、封鎖されるという情報もある場所。

イノシシも登場してる。

白っぽいネコを目撃し、昨年からずっと通い続けてる場所。

今まで全く気付かなかったが、手作りのダンボールハウス。

これからは、ハウスのお二階にご飯を置くことにする。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ポイントは六十数か所、

今日のフードは全部で185kg。


カラスが定点を覚えてしまってる場所は、

フード袋がひっぱり出されている。

前回置いた場所と同じ場所に袋が残っていれば、

カラスでは無いと断言出来る。

すべてが空っぽになってた袋。


もう陽が落ちる。

暗くなっての職質は命取り。

急いで警戒区域を出ようとするわたしの前に・・・。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


こんばんは~。

そんな場所で誰かと待ち合わせですか?

ガリガリに痩せたキジトラちゃん。


わたし達、以前どこかで会ってる気がするんだけど、

もしかして・・・。





置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

昨年、撮影したキジトラちゃん。

ふたつの場所は直線にして150mくらい。

キジトラちゃんが向かおうとしている方向こそが、

今日会った場所。


捕獲機もセットするが、待つ時間はなく

保護出来ず。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ある民家のアプローチにて。

アスファルトの上、土に返ることを忘れた

ネコの骨。


環境省と福島県の期間限定保護。

どうしてここにきて、行われたのだろう?

再三のわたしたちの署名は無視され、

一年半もたった今・・・。

答えは、総理大臣の視察。

視察中にひょこひょこ出てきてもらっては困る。

昨年の暮れ時点で、もうすっかり犬もネコも

いなくなったと県は発表しているのだから。

いてもらっては、やっかいなことになる。

そして、解決してなくても一応やったという実績が必要。


いつも人間の犠牲になっているか弱きもの。


ただ、骨だけが訴える。

確かに、ここに生きていたこと。

















孤独と痛み、餓えと苦しみ。

人知れず、短い命を終えた今、