予定が狂って、お昼には早々に高速に乗る。

途中のSAで食事をしようと、外のテーブルにつくと・・・


置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


冷たい風に晒されて、

誰かご飯をくれないかと彷徨う仔猫ちゃん。

人目を気にしながら、座ってた木の椅子の下

わたしの足元にそっと持ってた缶詰を置いてみる。

よほど、おなかが空いてたのだろう。

すぐに寄ってきてすごい勢いで平らげる、

それでいて触ろうとすると威嚇してくる。

そばで、興味深そうに見てる小学生の男の子に

「連れて帰る?」

と聞くと、笑って首を横に振る。

そのお母さんが「やだ~!」と汚いものを見るように

嫌悪感たっぷりに言い放って去っていった。


もし、わたしがお母さんなら、

息子が連れてきた仔猫、引き受けるよ。



このまま、ここを走り去れば、

また日常の忙しさに紛れ

忘れることも出来るだろう。

きりが無いのだから・・・。


もう、どこの愛護団体も保護枠が無い中、

警戒区域入りをするわたしに

保護をお願い!といってくれた柴子さんに

SAの猫まで押し付ける訳にはいかない。

もし、保護出来たら自分で連れ帰るしかない。


きっとこのまま置いていけば、

クルマに轢かれてしまうか、飢え死にするか、

凍死してしまうだろう。

そう、考えると置いていけなかったよ。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ごった返す人の波が過ぎて、

暗くなってから掛けた捕獲器に

3分もかからずに入る。


こっち向いて、キジトラおチビちゃんドキドキ









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


くるり~ん、って

意外と従順ラブラブ


結局、また柴子さんに甘えてしまった。

保護する事、迷いに迷って掛けた電話で

迷わず保護OKをくれた彼女。


安堵感に疲れも吹っ飛び、

上尾までの道を突っ走る。


それにしても、SAで捕獲器持って動いてると

かなり怪しさムンムンで、好奇の目に晒される。

ま、いいか・・・今更。