2020年6月、突然デザインの仕事をセカンドワークにしたいと思い立ちました。

別に正式なデザイナーになろうと考えた訳ではありません。

言わばデザイナーモドキになって、本業のキャリア支援の仕事をやる傍らで、少々の収入が得られる仕事をしてみたいと思ったのです。

 

それから結構月日が経ちましたが、今まで自分は何をやってきたのだろうと振り返ってみました。最初の半年ぐらいは、ひたすらデザイン関係の本を読み漁りました。本には色々なことを書いていたけれど、結局、知識としては中途半端なまま定着していない感じです。デザインの勉強って、幅広く奥深いものなんだなという印象だけが残っています。

 

デザインと言っても、グラフィックデザインやWebデザイン、プロダクトデザインなど色々な種類があります。

その頃はどんなデザインをやりたいのかも漠然としていたのですが、「シニアになって今更Webデザインやプロダクトデザインを目指すのはかなり無理があるだろう」と考え、本を読みながらグラフィックデザインができればいいなと思うようになりました。ロゴデザインや名刺デザイン、チラシやリーフレット等のデザインができるようになりたいと考えたのです。

 

本ばかり読んでいても仕方がないので、2020年11月からAdobe社のCreative Cloudのの無料お試し版にトライしてみました。

Creative Cloud というのは、超高性能デザインツールであるIllustratorやPhotoshop、Acrobat Dc など、Adobe社の多くの製品を高額なサブスクリプションで使用できるというサービスです。無料お試し版は1ヶ月ほどで終了しました。

 

IllustratorやPhotoshopなどのツールはとても高性能で気に入りましたが、かなり熟練が必要なツールです。そのままサブスクリプションで購入してもよかったのですが、月に6480円と少々高額なので利用の継続は断念しました。

それからデザインツールとして、無料で使用できるGIMPやInkscapeの練習を少しやりました。

GIMPはキャンパスに筆で絵を描くような感覚で画像を作成・加工できるソフトウェアです。

nkscapeはベクター形式の画像を作成できる無料で多機能なドローソフトです。

どちらもよくできたソフトですが、少々使い勝手が悪くて長続きしませんでした。

2021年の5月、Creative Cloudのサービスが月に4千円弱のセールス期間になっているのを知り、思い切ってCreative Cloudを利用することにしました。それからは、 Illustratorの練習に多くの時間を割き、Photoshopは少しだけ練習をするようになりました。

 

Creative Cloudとの出会いは、全く未知だったデザイン作成の感覚を体感できた感じがします。

特にデザインカンプを作成するツールであるAdobe XD や、画像を高性能に処理できるLightroom、冊子編集に特化した inDesign の存在を知ったのは大きな収穫でした。

Creative Cloudと出会ってからの半年ぐらいは、その中にあるデザインツールをつつき回ったり、 Illustratorの練習をしたりする日々でした。

学習に使用したものは、Udemyという動画講座や本が主でした。

しかし、全て独学だったので要領が悪い学び方をしていたと思います。いつになったら、「デザイナーモドキになって、少々の収入が得られる仕事ができるのだ」と焦るようになりました。

2021年11月、どこからか、「グラフィックデザインよりWebデザインの方が仕事がある」といった情報を得て、「Webデザインを目指した方が良いのかな?」と考えるようになりました。私には、Webデザインはコーディングの技術が必要という偏見がありました。コーディングというのは、ホームページを作成するのに必要なHTMLやCSSを使う技術です。今更それを学ぶのはハードルが高過ぎると考えて、Webデザインを目指すのはやめておこうと思っていました。

 

ある時、あるWebデザイナーがYouTubeで

「100%準備してデザイナーデビューをしようとするから、いつまで経ってもスタートできないのだ。準備は7割ぐらいで良い。不完全でいいから構えができたらスタートしよう!まず初めに、Webバナーをやってみたら良い」

と言っているアドバイスに出会いました。

これは、曇っていた私の目を覚ましてくれた気がします。それによって、私は少しだけ自分が進むべき方向を定めることができたように思われます。

「そうだ、準備は中途半端であっても、とにかく収入が得られる仕事を始めよう。それにはともかく、ロゴと名刺を作成するサービスを立ち上げよう!そして近いうちにWebバナーを作成するサービスも立ち上げよう。さらに、ゆくゆくはホームページを作成できるようになろう!」

 

このような方向性を考えるようになって、2021年の暮れからはコーディングの勉強も始めました。

勉強はUdemyやProgateや本を利用しました。

そして2022年の元旦から、ココナラというスキルマーケットでロゴと名刺作成のサービスを始めました。

今年の2月にはロゴ作成の第1号依頼が舞い込んで、無事にその仕事が完了した時はとても嬉しかったです。

今年の当初は、しばらくコーディングやJavascriptというプログラムの勉強をするために、Creative Cloudを中断して Illustratorのみの利用にしていましたが、5月から再び安売りをしていたCreative Cloudを利用するようになりました。今は、コーディングの勉強も中断して、Photoshopの勉強に専念しています。それはWebバナー作成に備えようとする勉強に当たります。

 

昨年からは、Webバナー作成のサービスも始めましたが、利用者はまだまだ獲得できていないのが現状です。

昨年は、Creative Cloud利用者が無料で受講できる「クリエイティブカレッジ」で、 Illustratorコース、Photoshopコース、Premiere Proコースの3コースを受けました。

 

このように、デザインに関するこれまでの取り組みは決して要領良いものとは言えないのですが、「100%の準備ではなく、不完全でも構えができたらスタートせよ!」という教訓が得て頑張っています。

何でも良いので、少しハードルの高い複業を始めようと思った時、「100%ではなく、6, 7 割の準備でいいからタイミングをみてスタートする」のは大切ですね。スタートしてから不完全な部分を仕上げていくといったやり方がいいと思います。