さて、医療者向け会員制サイト、m3.comで少し前に公開された連載をご紹介したいと思います。
(m3.comのコンテンツ、医療従事者の経験・スキルをシェアする「メンバーズメディア」内での連載です)
今回は、結婚に伴う
医師の改姓手続き
について、まとめました。
(医師以外の方にはあまり参考にならないですし、長文なので、読み飛ばしてください〜)
※2024/04/03追記:この原稿を書いた後に、医籍変更について注意点が判明しました。次記事も併せてご参照ください。
元記事はこちら:
↓↓↓↓↓↓
医師6年目、内科医のトリおんなです。
本連載をご愛読くださっている皆様。
私事ではございますが、私トリおんな、結婚いたしました。
夫は他科(外科系)の医師です。
この連載やブログのことは、じつは夫には長い間秘密にしていました。結婚前に打ち明けたところ、普段はあまりオーバーな感情表現をしない夫が珍しく、「おおー」と驚いていました(笑)
医師でなくとも、姓が変わる際には諸手続きがとても大変なものですが、医師の場合は、さらに医籍変更など、特有の手続きが加わるので、しばらくの間バタバタと走り回っておりました。
そこで、改姓にあたりどのような手続きが必要なのか、本記事でまとめてみようと思います。私自身が事前のリサーチにかなり苦労したので、どなたかの助けになれば幸いです。
医籍変更
まずは医籍変更です。
私のように旧姓のまま働く場合でも、戸籍に変更が生じた場合は、必ず手続きを行わなければなりません。郵送などでは対応できないため、住所地を管轄する保健所の窓口に、直接赴く必要があります。戸籍変更後30日以内の手続きが必要ですが、遅れた場合は遅延理由書を書けば受け付けてもらえるようです。
戸籍上の姓が変わった場合、
(1)医師免許証を新姓に書き換える(例:山田→田中)
(2)医師免許証に新姓/旧姓を併記する(例:山田→田中(山田))
(3)医籍のみ変更して、医師免許証は旧姓のまま書き換えない
という、3つの選択肢があります。
(1)や(2)の場合、医師免許証原本は窓口で回収されます(窓口の方によると、新しい免許証が届くまでには4~6ヶ月かかるそうです。遅い…)
私のように旧姓を使用する場合、医師免許証の書き換えは必要ありませんので、原本は窓口での確認後に返却されました(代わりに、コピーを提出しました)。
※2024/04/03追記:注意点あり!次記事も併せてご参照ください。
申請書は、「免許証書換え交付」という文言に二重線を引いて消したうえで、提出しました。
手続きに必要なもの:
・医師免許証原本
・医師免許証のコピー(免許証を書き換える場合は、原本を回収されるので不要)
・籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書(厚労省webサイトからダウンロード可能)
・戸籍謄本または抄本(コピー不可、発行日から6か月以内のもの。窓口で回収されました)
・1,000円分の収入印紙(窓口で購入できました)
・登録済証明書用の官製はがき(新しい免許証が届くまでのつなぎとして使用。私の場合は免許証を回収されなかったので不要でした)
上記の他、本人確認のため、マイナンバーカードの提示を求められました。
余談ですが……
現在私の住んでいる地域は結構田舎なのですが、窓口の方に、
「旧姓をそのまま使用される方は、うちでは初めてなので、手続きの仕方がちょっと不安で……。よろしければ、姓を変えない理由を教えてほしいのですが……」
などと言われ、手間取りました。そんなふうに言われたら、不安になるのはこちらです……。
都市部では、旧姓のまま働かれている先生も多いように思いますが、地域差でしょうか。
麻薬施用者免許証と保険医登録票
この二つは、私の場合、必要書類を勤務先の病院に提出して、手続きを代行してもらいました。前もって勤務先の事務担当者に確認しておくと良さそうです。
麻薬施用者免許証は、旧姓使用が認められていないため、新姓に書き換えるか、旧姓を併記する(例:山田→田中(山田))か、のいずれかを選択します。
免許証原本と申請書(うちの県では県庁webサイトからダウンロードできました)、戸籍謄本もしくは抄本が必要です。提出先は医籍変更と同じく保健所で、15日以内の手続きが必要です(遅れた場合は遅延理由書提出)。
保険医登録票は、旧姓のまま使用継続可能ですが、その場合でも、戸籍が変わった場合の申請は必要です。
保険医登録票原本(旧姓使用の場合は不要でした)と申請書(厚生局webサイトからダウンロードできました)、戸籍抄本が必要です。医籍変更、麻薬施用者免許証と異なり、窓口は地方厚生局です。地域によるのかもしれませんが、郵送対応もしているようです。
その他 学会や医賠責保険など
私の場合、所属学会に問い合わせたところ、新姓・旧姓いずれでも構わないとのことでしたので、変更しませんでした。医賠責保険も同様です。医師の仕事を新姓で続ける場合は、おそらく変更が必要だろうと思います。
以上、医師ならではの改姓手続きについてまとめました。
2024年2月時点で私の知りうることを記しましたが、実際の手続きの際は、公的機関からの最新の情報をお確かめください。
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