九段ハウスの玄関です。
大正の終わりから昭和初期は、装飾はシンプルになってきていた時期だった
こちらの家のオーナーは長岡で材を成した商家の5代目だった山口萬吉氏。
慶応大学に進むかたわら、財界人としても活躍した方だったと藤森先生が
書かれています。
こちらは、当時の家具が今も使われている応接室です。
家具は、梶田恵氏のオリジナルデザインだと分かっているそうです。
梶田氏と言えば、明治生命館に残る家具がありますが、個人宅にも
こんなにきちんと残っていたんですね。
梶田氏について➡ 日本の家具「梶田 恵」
・・・それもそのはず、当時は、住み込みの家具職人がいて、メンテナンスを
していたそうなんです。そして、家具の図面も残っているんだとか。
すごいですね。 (もちろん、建物の設計図ものこってる貴重な邸宅です)
百年名家の中でも、
当時、建物の建築費とほとんど同じ金額で家具が揃えられたそうですと
お話されていました。
こちらの美しい照明も梶田氏デザイン。
応接を出ると、広いテラス。
こちらの椅子も美しいです。
こちらからお庭へ出られます。
1階のテラスは、当初からガラスと金属製の網戸がついていたそうです。
昭和2年と言ったら、日本の庶民は、虫よけは蚊帳だった時代ですよね。
窓の下の青海波のデザインは木子氏。
窓の丸みとリンクするように、上手に使われてるな~と感心しました。
続きます。