2階の階段手すりを撮ってみました。
蚊取り線香みたい。。。(笑)
こちらは、階段を上がったところ。
こちらの床の寄木細工も綺麗です。
ご案内頂いた方によると、こちらのお宅は、来客用のエリアには、
寄木細工の部屋が使われているそうなんです。
一階のタイル床にも映えていたラジエーターカバー。
一般の住宅で、この床面積を階段に使ってしまうなんて・・・贅沢なことです。
こちらのTOTO通信の「現代住宅併走」の中で、藤森先生は、
慶応出身だった施主の山口萬吉氏が、どうして、当時、早稲田の人脈を
頼ったのか?という疑問を持たれ、お孫さんから、「祖父は学生時代から
内藤多仲氏が早稲田で行っていたゼミに出ていたらしい」という伝え聞いた
と書かれています。面白いですね。
個人の邸宅を壁式構造で建てるのは、非常にコストが高くつくため、
百年名家の中で内田先生も、当時は、内藤多仲自邸とここだけだったようだと
お話されていました。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、今も壁にヒビ1つ入ってません。
2階の素敵な階段の正面にあるのは、なんと和室!
当初、萬吉氏は和室を作らない予定だったものの、郷里から親族が来る時に
和室が無くては困るということで作ったと私は伺ったのですが、他の見学者は
萬吉氏のお母さまのために作られたと聞いたそうです。
和と洋の調和。。。
外観から、中に和室があるなんて想像できませんでした。
装飾が少なめの和室ではありますが、手は抜いていません。
この左側の縁側は、洋館の中に、和の寸法の部屋を収めるための調整として
設けられていると、内田先生は解説されていました。
建具はうるしの黒をアクセントにしているそうです。
内装を手掛けた木子氏は、大正10年に海外視察に行って帰ってきた後、
やはり、日本人には和室が必要だと考えたと、内田先生が紹介されていました。
縁側の窓の内側には障子がついていますが、障子の桟と、外の上げ下げ窓の縁
の高さを揃えて和室内から見ても違和感のないように作られてるとか。
本当に、考え抜かれたデザインです。
そして、私はこの瓦を見て、外から見るとスパニッシュでも、この部屋から見ると、
まるで日本の瓦があるかのようにしか見えない工夫に感心してしまいました。
床の間の正面の扉を開けると、全然違う空間が広がっています。
続きは、また~。