山本太郎と「れいわ新選組」という物語 | イージー・ゴーイング 山川健一

山本太郎と「れいわ新選組」という物語


今まで『「私」物語化計画』の原稿を書いていた。会員の方々は、年齢も経験も読んだ本の量も違うからもちろん学生達より小説を書くのがうまい。レトリックが光ってる。ひとつ足りないものがあるとすれば自分の作品の「構造」が見えていないと言うことだ。繰り返し、僕はそれをコーチしている。


深い海の底のような場所に見え隠れする自分を探し出し、傷ついた魂を癒すのも同じで、「私」がなぜ今ここにこのように存在しているのかという「構造」を明らかにすることが必要なのだと思う。


山本太郎とれいわ新選組という物語がスリリングなのも、同じことだ。彼らが現代日本とそれを長らく形成してきた力学と「構造」に切り込んでいるからこそ、ヘドロの堆積の中に隠されて来たものが一瞬のうちに明らかになる。


自民党-経団連-電力会社-原発推進。立憲民主党-連合-消費税。公明党-創価学会-沖縄知事選。そういう「構造」をひとつひとつ明らかにしていく。


文学も音楽も政治もきっと同じなのだろう。もっとも切実な声を発する人々の声なき声に耳を傾けることが出来た者だけが、黄金の物語を紡ぐことが出来る。


そいつは深く、強く、だがその本質はシンプルなはずだ。もしかしたら僕らは、戦後最大の物語が始まるのを見ようとしているのかもしれない。そいつは最初にして、そして、最後のチャンスなのだ。


僕は不器用なのでチラシを折ったりポスティングしたりするには不向きだ。お金持ちではないから少額の寄付しか出来ない。そんな自分に出来ることは何かと考え、それは「れいわ新選組」物語をリアルタイムで解説することだと気がついた。だからそうしている。


さて、寝よう。ジョバンニ、ちょっと詰めてくれよ。起きたら一緒にアマガエルの鳴く声を聴きに行こうよ。