学校のカイダン 最終回ネタバレあらすじ⑥（10話）

ドラマネタバレ

学校のカイダン　最終回⑤（10話）の続き。

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学校のカイダン　最終回ネタバレあらすじ⑥（10話）

翌朝、伊勢崎トオルに続き、蜜子もやって来て、
色めき立つ記者達を前に、合同記者会見が始まった。

彗は、蜜子と記者達に向き直り、
蜜子の、生徒の気持ちを無視して学校を売り払い逃げ出すという無責任なやり方を詰ると、
「いつだって消し去る事で自分だけが助かろうとする屑教育者だ！」と罵倒した。
そして「僕はそれを許さない」と言うと、
その屑教育者がその無責任な切り捨て行動の結果作り上げた自分という歪められた寂しい存在を強調した。

それから「僕の憎しみは消えない。もしもあなたがまた消し去ると言うのなら、
僕は自分自身で自分を消し去る。
そして、消える事によって、あなたを道連れにして社会から抹殺する！」と言うと
蜜子に贈られたネクタイを取り出し、それで自分の首を締めようとした。

ところが、その瞬間、頭の上から「バ～～～～カ！」というツバメの声が響いた。
「そんなもので道連れに出来るか！」
振り向くとバスの屋根の上に、学校の革命の旗を持ったツバメがスピーカーを持って立っていた。
「伊勢崎トオル！いえ、雫井彗。おまえこそ屑だ！過去に囚われ、前を見る事、進む事も出来ない。
その上、自分を消し去ろうなんて甘ったれの弱虫！屑中の屑だ！」
ツバメは革命の旗を彗に投げて手渡すと、仁王立ちになり
「あなたの思いをなかった事にするんですか？これでおしまいで本当にいいんですか？
ちがう！あなたの伝えたかった事は、こんな事ではないはず！
すべてを消し去る事で、おしまいになんかしちゃいけない！
想いを伝える事を、あきらめちゃいけないんだ！
校長も…」

ツバメはここで、校長の引き出しに眠っていた“アレ”を取り出して掲げた。
「これは、校長の引き出しの中に、大切にしまってあった伊勢崎トオルの生徒名簿です。
この名簿には、“卒業”でもなく、“退学”でもなく『留年』という判が押されています。
そして、これと一緒に置いてあったものは、
何度も何度も読み返した跡のある伊勢崎トオルの夢の詰まった論文です。
校長はいつか、あなたと夢見た学校が作れた時、あなたに学校に戻ってきて欲しいと考えていた。
そうではありませんか？…校長！
そして、伊勢崎トオルさん！
あなたも未だ、学校に退学届を出してはいない。
あなたの本当の願いは、復讐なんかじゃない！
失ってしまった高校生活を　取り戻す事じゃありませんか？
だから必死に学校を変えようとした。
なのに、本当の事を伝えるのが怖くて、
逃げて、憎しみでごまかして…まるごと全部、なかった事にしようとしている。
でも…全部なかった事になんか…できないよ。」

バスの屋根から地表に降り立ったツバメ。その背後には気持ちを一つにして、全校生徒が立っている。
「あなたは私に『言葉の世界を変える』と教えてくれた。
でも、この世界には、言葉の力より、かけがえのないものがある。
あなたは『３日ですべてが忘れられる』と言ったけど、
私達は、あなたの事を忘れることなんてできない！」
すべての人が固唾を飲んでツバメの言葉に耳を傾けていた。

「だって…あなたが消えたら、あたしの人生が変わっちゃうから…」
ここでツバメは彗の目前へ歩み寄った。
そして、今にも溢れんばかりに両目に涙を称えたツバメは、彼にキスをした。
「なかった事になんか…できない。」
彗に右手を差し出したツバメは、ホロホロと涙を流しながら
「一緒に…学校に行こう！…上がれない階段はない。」と言った。
旗を握り締め彗は泣きだしてしまう。
彼の頬にもまた熱い涙が流れていた。
それから服の袖で涙を拭くと、彗はしっかりと、差し出されたツバメの手を握って立ち上がった。

そして彼は、後ろにいる蜜子を振り返り言った。
「もう一度、この学校へ通いたい。」
蜜子もまた涙に潤んだ目をしていたが、無言で学校の売買契約締結書を掲げ、周囲の人々に見せると
それを自らの手を引き裂いた。

生徒達の間から熱狂的な歓声が沸き立った。
ついにツバメが、彼らが、学校の廃校を阻止した瞬間である。

この事は「600人の在校生の願い届き、明蘭学園存続決定！」としてその日の新聞の一面を飾った。

校長はやはり、責任を取り学校を去る事となったが、
彼女は「私が夢みた事はすべて、あの子達が叶えてくれた」と、心より満足していた。
蜜子は、自分の資産を投げ打って学校に寄付する事にして、
校長の座を金時に委ねると「この学校を愛する人達で更に夢のある学校に作り上げて行って下さい」と告げ、
潔く学校を去る事が出来た。


やがて桜の花がほころぶ４月となり、３年生に進級したツバメと、その彼氏である２年生の彗が連れだって歩き、
学校へ登校しようとしていた。
ツバメは「やっぱり、それ、コスプレにしか見えな～い！」と言って彗をからかっていた。
「コスプレ、コスプレうるさいな！何百回言えば気が済むんだ！おまえは九官鳥か？！」
と彗の毒舌も健在だ。
相変わらず口喧嘩ばかりしながら、楽しくやっている二人の学校生活は続く…。


学校のカイダン　最終回　（10話）　終わり――。

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◆学校のカイダン　あらすじ概要◆
祖父の徳次郎（泉谷しげる）と二人暮らしの春菜ツバメ（広瀬すず）は、
元いた高校が２ヵ月前に閉鎖されたため、救済される形で名門の明蘭学園高校に特別採用枠で編入し通学していた。
だが、明蘭学園高校は金持ちの子息・息女が通う私立高校特有の鼻持ちならない偽善に満ち溢れ、
また生徒達の間には、特別採用枠の生徒達を小馬鹿にして蔑むイジメが常習化しており、
生徒も先生も歪みながらも、学校全体が、学校カースト制度の戒律の元、自分の立場を守る事を何より優先している非情さに支配されているのだった。
そんな中でツバメは最底辺の「特別採用枠」として、同じく「特別採用枠」の油森哲夫（須賀健太）らと毎日我慢を重ねて生きていたのだが、
ある日突然、無理やり生徒会長にされてしまう。
この生徒会長の選抜結果は
「プラチナ８」と呼ばれるカーストのＴＯＰに君臨し学園を牛耳っているとりわけ裕福な家庭の子息達のグループの思惑が絡んでの事であった。
突然新生徒会長に任命されたツバメが途方に暮れていると、女子生徒達の間で「変態らしいよ」と噂されていた謎の男、雫井彗（神木隆之介）が現れて、
やがてツバメは 雫井に導かれるようにスピーチの力で学校を根底から変える戦いに挑む事になる。

◆学校のカイダン　原作は？◆
「学校のカイダン」には原作となるような小説や漫画はなく吉田智子の脚本によるものです。
　吉田智子Wikipedia

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