子育て人任せが暴君を作った?~インス大妃の罪深さ | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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子育て人任せが暴君を作った?~インス大妃の罪深さ

『インス大妃』を最終回まで見終わりました。
このドラマは比較的、現存している史実に忠実に再現されているようです。

ただし廃妃尹氏の役どころであるユン・ソンイが成宗に嫁ぐまでの部分はかなり脚色も入っているようではあります。
ドラマの中では彼女が乳母となりチャサン君(成宗)が赤ちゃんの時から育てますが、この部分はおそらく脚色だと思われます。

史実がすべて事実であるとは限りませんが、このドラマを最後まで見て感じた事は、
『インス大妃』が母親としての資質に欠けていた事が、後の大きな災いに繋がったように思えてならないという事です。


ソンイがチャサン君の乳母の役割をしたというのが脚色であったとしても、
『インス大妃』は果たしてどれくらい自分で子育てしたんでしょうか?

世子であった夫のトウォン君がこの世を去り宮廷を退いてから10年もの月日があったのであれば、
経済的な心配もないのだし、自分自身で子供の世話をする時間はたっぷりとあった筈です。
この10年間ソンイではなかったとしても、おそらく使用人に、子育ての大半を任せた事と思われます。
そのクセお説教じみた事はたっぷりと言います。
(あくまでドラマの中の話ですが)

それでもね、ウォルサン大君、チャサン君という子供達世代は、一つ屋根の下で暮らしてますのでまだマシなのですが、
燕山君という孫になると「あんな女(ユン・ソンイ)に任せたら将来たいへんな事になる!」と言いながら、
自分の元には置かず、外にいるウォルサン大君夫妻に預けてしまうのですから、もう無責任も甚だしい。
その上、燕山君が生母の事を薄々気づいた頃からは「あなたは罪人の子です」と辛辣な言葉を投げつける。

これが事実であるとすれば燕山君がグレるの当たり前じゃないの?!

燕山君が赤ちゃんの頃はインス大妃も「この子には何の罪もない」と言っていたのに、
大きくなったらなんでそんな真逆の考え方になるのか不思議です。

少なくとも母親のいない子には、その不足した愛情を補うかのように、めいっぱい手と気持ちを掛けて育てても
ちょうどいいくらいなのではないですか?
なのに「罪人の子」と言って詰るのは言語道断でしょう。
親がどんなに重大な罪を犯したとしても子供に何の罪がありましょう???
「罪人の子」という足枷を一国の君主に付けるとは、もう正気とは思えません。

歴史上の顛末を何も知らないうちは「李氏朝鮮王朝一の暴君」=困った人という認識しかなかった燕山君ですが、
『インス大妃』を見て、その歴史的背景を知ると孤独にされ、追い詰められた燕山君が可哀そうでなりません。

ソンイは腹黒く描かれ、その嫉妬深さも暴れ馬のようでしたが、
インス大妃のこの情に欠けた孫への接し方を知れば、
子育てで絶対やってはいけない事を平然とやってのけたインスの方が、更に罪深いと思いました。

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