映画 その怪物 ネタバレ・あらすじ・感想 | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

韓国映画のご紹介です。
映画ネタバレ多少は許容出来る方はお読みくださいm(_ _ )m

映画 その怪物 ネタバレ・あらすじ・感想

韓国映画 その怪物 概要

2014年制作・2015年公開(日本)
監督:ファン・インホ(黄仁浩)
ジャンル:サイコスリラー
主演: イ・ミンギ

韓国映画 その怪物 ネタバレ・あらすじ

とある田舎町。
少々、頭は弱いけれど頑張り屋の若い女性ポクスン(キム・ゴウン)はこの町で、
露店を出して野菜を売りながら、細々と生計を立てていた。
祖母を亡くしてからは、しっかり者の高校生の妹と二人暮らしだった。

ある日、ポクスン姉妹の前に、ひょっこりと現れた10歳の少女キェ・ナリ(アン・ソヒョン)。
少女は一言も喋らなかったが、姉妹は親切に世話を焼き、一晩、家に泊めてあげる。
翌朝、少女を連れて妹は交番へ相談に行こうと、山道を歩いて行った。
その時、突然、現われた男、テス(イ・ミンギ)は、理由も言わずポクスンの妹を殺してしまう。
殺されたとも知らずに、必死で妹を探し回るポクスン。
夜、夢に出てきた妹はポクスンに、自分はもう死んでいるのだと告げた。
一緒にいた少女キェ・ナリは行方不明となっていたが、翌日、再びポクスンの家の庭先に現れた。

妹の復讐のために毒薬を手に入れて、
身を守るために包丁をエプロンに偲ばせて、
少女キェ・ナリに殺人鬼の家へ案内してもらうとポクスンは、窓から中へと侵入した。

実のところキェ・ナリがポクスン姉妹の家の庭先に現れたのには裏事情があった。
キェ・ナリの姉は、自分の働いている職場の社長に暴行されたのだが、
その暴行の一部始終を動画にして携帯の中に持っており、それをネタに社長を恐喝していたのだ。
その社長というのがテスの叔父であり、社長はナリの姉に大金を与えて携帯動画を削除させようと考えていた。
しかし自分で取引に行かずに、自分の甥でありテスの兄でもあるイクサン(キム・レハ)にその取り引きを頼んだ。
ところがイクサンはその金をネコババして、
家族のためならば殺人も躊躇わない冷酷なテスに、
「携帯を取り上げて欲しい。」と、報酬もなしに取り引きを下請けに出した。
少しでも気に入らない事があれば誰でもすぐに殺してしまう弟テスを、イクサンは内心では怖れながらも、利用する気でいたのだった。
「殺せ。」とは言わずとも、テスに任せたら、おそらく殺してしまうだろう事をわかりながら依頼する。
このイクサンという男も、どうしようもない屑なのだった。

案の定、テスは、キェ・ナリと姉が住むアパートを訪ねると、瞬殺で姉を殺してしまい、
キェ・ナリはさらって自宅へ連れ帰った。
そして気まぐれから「おまえに生きるチャンスをやろう。俺がこの酒を飲み終わるまでに全力で逃げろ。」とキェ・ナリに告げると、ワインを飲み始めたのだった。
そのせいで山道を全力疾走したキェ・ナリが辿り着いたのがポクスン姉妹の家の庭先。
「もし誰かに俺の事を告げ口したら、俺はおまえだけでなく、そいつも殺す!」と釘を刺されていたので何も言わなかったのである。

さて、テスの家へと忍び込んだポクスンは、毒殺に失敗した上に、再びキェ・ナリを連れ去られてしまう。
けれど「鐘閣駅に来て。」というナリの残したメモを見てタクシーで駅へと向かう。
鐘閣駅で、兄にナリの姉の携帯電話を渡す約束をしていたテスは、約束通りに駅前で落ち合うと携帯を兄に渡した。
いつも家族からの愛情を欲しているテスだったが、
イクサンは携帯を受け取ると、そそくさと帰ろうとし、どう考えても自分を避けている。
そんなイクサンにテスは腹を立てて、彼の車の窓ガラスを拳で叩いて破壊し始める。
ちょうど、その時、ナリを探して呼ぶポクスンの声がナリの耳に届いた。
ナリは道路を横断してポクスンの元へと走り、それに気づいたテスに二人は追われて、
夜の繁華街をあちこちと逃げ回る。

さんざん彷徨い歩き、やっと見つけた交番の中は、何やら交通事故でもあったのか?人でごったがえしていて、訴えたくても、訴えられず、
椅子に腰かけて順番待ちをしているうちに二人とも疲れが出て居眠りをしてしまう。
ポクスンが目を覚ました時にはもうナリの姿はなく、おまわりさんに尋ねると、
叔父を名乗る男が現れて連れて帰ったと言う。

ポクスンも始末するためなのか?テスはポクスンに宛てて、行き先である母の経営する居酒屋の住所をメモに書き残しており、ポクスンはタクシーを拾いその住所へと向かう。
だが…ポクスンが到着した頃は店の中はおびただしい血の海で、テスの兄イクサンも、母も、イクサンの手下たちも全員が殺された後だった。
そんな中、テスに首を絞められていたナリも、あわや虫の息。
そんな状況の中、飛び込んで行ったポクスンは隠し持っていた包丁でテスの横っ腹を一突きするのだが、それぐらいの怪我であっさりと死なないのが殺人鬼。
この後、テスとポクスンの壮絶な死闘が始まるのであった。
はたしてポクスンとナリはテスを倒して、生き長らえる事が出来るのだろうか?

韓国映画 その怪物 感想


テスは、いわゆるサイコパスなんだろうけど、サイコパスにしては、頭が悪過ぎる。
このブログでさんざんネタバレを書いた、あの悪の教典の蓮実聖司が綿密な計画を立てた後に行動を起こすのとは大違いで、もうその場その場の行き当たりばったりで殺人をやらかす。
酒場で衝動的に3人。その数日後にはナリの姉のアパートを訪ねて玄関先で殺害。
ポクスンの妹の遺体は自宅に持ち帰っているので、失踪届けが出ていないから警察は動かないとしても、テスの殺害は、この3つの現場に始まった事ではない。
自宅にある陶芸用の窯で、ポクスンの妹の遺体を焼いていた事や、人骨を砕いて陶器に混ぜ込んでいた様子からして、彼の殺人は日常茶飯事のようである。
それなのに、この国の警察は一体何をしてるんだ?!
何故、この無軌道な殺人鬼にこれまで捜査の手が伸びる事がなかったのか?
これが、この映画の最大のツッコミどころだろう。
テスの兄のイクサンはヤクザであり、内心テスをビビりまくっているイクサンは自分の身をテスから守らせようと、手下に頼んで、わざわざ中国人の凄腕の殺し屋をボディーガードとして自分の傍に置くのだが、その中国人さえも、テスにかかると数分で殺されてしまった。
テスの身体能力は異常に高く、その動きはキレキレである。
テス以外にも血の気の多い悪党が多数出て来るのでアクションシーンは楽しめると思うが、ストーリー構成の方は雑な映画である。

警察が動かないという不思議さの他にも、
暴行されてる最中に一体どうやって携帯動画の撮影が出来たのか?というのも妙な話だし、
いくら新たな姉や妹と思えるお互いを見つけたとしても、目の前で姉や妹を殺された(殺されかけた)
ポクスンとキェ・ナリの立ち直りが早過ぎるのも腑に落ちない。

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