このドラマは早くも第3話。
まだヒロイン吉野(伊藤沙莉)の立ち位置が定まっていないきらいはありますが、
執行官というあまり馴染みのない職業のお仕事ドラマとしてのベースはしっかり固まっているので、ブレがなく安心して見ていられます。
テレビ朝日 火曜21時
「シッコウ!!~犬と私と執行官~」第3話
主演…伊藤沙莉
脚本…大森美香
演出…星野和成
初回の居座り家族や前回のユーチューバー、そして今回前半のパチンコ屋は、いずれも取り立てにあうのも仕方ないというパターンでしたが、
今回後半の公団住宅からの立ち退きを執行された母親を介護し続けてきた矢上(高橋光臣)は、
母親が亡くなってからは、失意のまま無職でネコと引きこもりに。
ま~そうなっちゃう人もいるよなと、住まいを失う矢上に同情的にもなりました。
しかし、情にほだされて執行しないというわけにもいきません。
立ち会った吉野は私はどうしても胸が痛くなり、ざわざわしちゃうと言うと、小原はこう言います。
「俺だってざわざわする。俺だって胸が痛い。」
「それでも執行しなくちゃいけないんだ。人生に区切りをつけてもらうために。区切りをつけて新たな一歩を踏み出してもらう。人生をリスタートしてもらう、そのきっかけを作る。執行官はそのためにある仕事なんだ」
なるほど、単なる取り立て屋というわけではないんですね。
無理やりにでも現状に甘んじようとする人をリスタートさせる。
そう考えると実にやり甲斐のある仕事でもありますね。1人の人生にターニングポイントを与えるわけですから。
吉野はあくまでペット関連の仕事をしたいのに、執行官の仕事にひきこまれていきます。
それはイコール、執行官という職業にうとい視聴者の大半に分かりやすく執行官とは何たるかを伝えることとリンクしているわけです。
うまくできてるな…と思います。
今回、一番面白かったのは、執行官の部屋を訪れた吉野にまた執行補助者をやらせたくて、
スゴい目力で見てくる小原に、圧がスゴいんだけど…と怯む吉野でした。
こういうぼやきツッコミは伊藤沙莉の得意とするところですからね。
今回の評価は…8