晴見フィルハーモニーの指揮者を引き受けることにした俊平(西島秀俊)。廃団まであと3ヶ月、楽しくみんなで演奏していきましょう!と明るくポジティブ。
しかし、フルートとチェロに欠員があって、そこを埋めないとって話に。
TBS 日曜21時
「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第2話
主演…西島秀俊
脚本…大島里美
演出…坪井敏雄
…で、まずチェロは、ティンパニの菜々(久間田琳加)が推す羽野(佐藤緋美)というかつて期待されながら今は辞めてこの地元で働いている元チェリストを口説きに行くことに。
羽野は硝子工場の息子で、父親(利重剛)は音楽をやることを毛嫌いしていました。
実は羽野が才能があるので母親はステージママになり息子を売り込むことに夢中になり、父親の会社の金にまで手をつけて夫婦は険悪に。
そんな状況に耐えきれず、羽野はチェロをやめ、母親は家から出ていってしまったようです。
しかし、音楽活動は辞めても幼い頃同様に家でチェロは弾き続けていました。
断られても足を運び続けた俊平は、口説くのではなく、ピアニカを持ってきて、一緒に演奏し、羽野に人に合わせて演奏する喜びをよみがえらせました。
家業を手伝いながらくすんで生気のなかった羽野が演奏しながら、イキイキとしていくさまを魅力的に演じた佐藤緋美は、調べたら浅野忠信とCHARAの息子さんでした。
なかなか雰囲気がある逸材で、宮沢氷魚のように注目されていきそうです。
3ヶ月だけなら俊平と一緒にやってもいいかなと、羽野は晴見フィルハーモニーに加わります。
父親に自分は自分の演奏を聞いてほしいだけなんだと告げ、父親も許してくれます。
あとで母親も見に来るかもしれませんね。
今回の演奏曲は、ウィリアム・テル序曲で、出だしは夜明けをチェロのソロ演奏で表現し、羽野自身にまた演奏家として夜明けが来たのとリンクし感動的でした。
フルートは元は晴見フィルハーモニーにいたものの、楽団内で異性問題でもめ、辞めた倉科(新木優子)が、移籍先でもまたもめて戻ってきました。
魔性の女っぽさをふりまく倉科に今度は誰が…とトラブルメイカー的な期待感があります。
そしてもう1人、晴見フィルハーモニーの「運命」を聞き感動した女子高生、天音(當真あみ)が指揮者志望で入団を希望してきます。
俊平は天音に指揮者に必要な才能を見いだし、入団を許し、何か楽器を覚えることを条件にします。
この天音の存在が面白いのは、天音と俊平とのやりとりで指揮者のこと、オーケストラのこと、クラシックの名曲についてなど、視聴者にも解説してもらえる仕組みになったことです。
當真あみが天真爛漫に演じていて、この天音の成長ぶりも楽しみです。
魅力的なメンバーが増えてワクワクしました。廃団の危機という悲壮感より、みんなで楽しく演奏しようというポジティブさがこのドラマの良いところです。
音楽や父親を毛嫌いしていた俊平の娘、響(芦田愛菜)も、異動先が文化ホールなのでおのずとからむようになり、
今回などは、羽野の家の外で羽野のチェロに聞き惚れたりもして、またバイオリンを始める予兆がありました。
羽野は響のバイオリン演奏を見たことがあるようで、羽野がキーマンになりそうです。
今回の評価は…8