前回でせっかく新メンバーが入ってくれたのですが、プロレベルの技術を持つ羽野(佐藤緋美)は、周りにも要求が厳しく晴見フィルには不協和音が…
TBS 日曜21時
「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第3話
主演…西島秀俊
脚本…大島里美
演出…坪井敏雄
トランペットの大輝(宮沢氷魚)とティンパニの菜々(久間田琳加)が音やピッチを外すのが気になる羽野は厳しくとがめます。
楽しく演奏するのを信条とする晴見フィルの空気は悪くなり、温厚な大輝も流石に耐えきれずに出ていってしまいます。
指揮者の俊平(西島秀俊)はそんな不協和音が起きるのも面白いと思っていて動じる様子はありません。
今回の演奏曲はベートーベンの「田園」。練習で使っているホールで市民向けに演奏会を行う予定でしたが、市長(淵上泰史)の横やりで、施設点検を理由にその日は使えなくなってしまいます。
更には、使えなくなったことを楽団に言い渡すイヤな役目を押し付けられた響(芦田愛菜)を心配して、今の仕事で幸せかを聞いたら、
響は自分なりに音楽以外の新たな道に進む努力をしているんだから邪魔しないで!と牙をむかれてしまいます。
流石にへこむ俊平でしたが、二朗(西田敏行)に尻尾ふって逃げんのか?とハッパをかけられ、もう音楽からも家族からも逃げない!とまた奮起します。
二朗はよき相談相手で重要な役割をしていますね。
そうして、俊平はホールがダメならと、道の駅のお客さんの前で演奏することにし、その第二楽章をアレンジし、羽野のチェロと大輝のトランペットだけで演奏することにしました。
アレンジした譜面を事前に2人に渡し練習させ、羽野には大輝に合わせて弾くのも楽しくないかと提案します。
大輝が二朗の店でいろんな曲に合わせてトランペットを吹く姿を見て感心し、思いついたようです。
2人の演奏はうまくいきました。
それを見ていた響も何か刺激を受けたようで、こっそりとバイオリンを弾いていました。
封印していた演奏への意欲が再燃してきたようです。そろそろ何があったのかを教えてほしいですね。
このドラマが秀逸なのは演奏曲が、その回のエピソードと巧みにリンクしているところで、今回も響のモノローグにあったベートーベンの孤独な思いが、羽野や響の思いとリンクしていて見事でした。
今回の評価は…8