今回は柄本明と當真あみの演技にやられましたね。
2組の親子が合わせ鏡のように描かれた回でした。
TBS 日曜21時
「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」第8話
主演…西島秀俊
脚本…大島里美
演出…石井康晴
まず俊平(西島秀俊)と父親、行彦(柄本明)とのエピソード。
俊平はバリバリの高校球児で、行彦はその高校の監督でした。
つまり小さい頃から野球づけで育てられ、期待通りにエースピッチャーにまでなったのです。
しかし、隣にドイツの音楽家シュナイダーが引っ越してきて、彼の弾くバイオリンの音色に魅了され、野球以上に音楽に引き込まれてしまいます。
で、甲子園をめざす県予選の試合の日にシュナイダーに誘われた東京での音楽会に行ってしまいます。
試合をすっぽかした俊平を行彦は激怒し勘当を言い渡します。
家を出た俊平はシュナイダー先生に援助してもらったのか、ヨーロッパに行き指揮者になりました。
どうやってそこまでになったか、そちらの方が気になりましたけどね(笑)
俊平が母校にオーケストラ部の指導に行き、在校生の前でスピーチをした日、グラウンドでは行彦の監督引退試合が行われていました。
在校生たちに俊平はあなたたちの夢を否定されても情熱を捨てずに夢をかなえる努力を続けてほしいと熱く語ります。
そのあと、行彦に会いに行き、野球選手にならなかったこと、ずっと帰らなかったことを謝り、自分が選んだ音楽の道をこれからも頑張っていくことを告げます。
もう帰ってくるなと突き放すように言った行彦ですが、ムスッとした顔をいくらか緩め「しっかりやれ!」と励ましてくれました。
柄本明のあの怖い顔だからこそ、緩めた顔が絶妙でしたね。グッと来ました。
…で、父親(淵上泰史)にバイオリンをやることも晴見フィルと関わることを禁じられた天音(當真あみ)は、海(大西利空)と家を出て俊平の実家にまでやって来ました。
俊平のスピーチに感銘を受けた天音は、静岡に帰り、迎えに来た父親にまた否定されると、その場でバイオリンを弾いて聞かせ、お父さんに否定されても私はここまで上達した自分を誉めたいし、必ず指揮者になります!と胸を張って宣言します。
このシーンの當真あみも良かったですね。彼女は近々主演女優になる逸材と期待してますが、こういう意思をもった強い役が特に良いんですよね。
しかし、不思議な因縁で俊平少年が音楽会に来た時にチケットを失くし困った時に、チケットを渡してあげたのは小村(西田敏行)だったんですね。
縁とは不思議なものです。
今回の評価は…8