最終回はそれまでにミヤビ(杉咲花)や三瓶(若葉竜也)を取り巻く余計な脇筋はかたがついて、
三瓶はミヤビを脳梗塞から救い、記憶障害を治せるのかというシンプルな方向性で丁寧に描いてくれたので満足度の高い最終回でした。
フジテレビ 月曜22時
「アンメット~ある脳外科医の日記~」最終回
主演…杉咲花
脚本…篠﨑絵里子
演出…Yuki Saito
最終回は演出の力の入れようもスゴかったですね。
撮影を手持ちにしたり、照明も優れていたし、何よりこんなにナチュラルに緊迫感のある手術シーンはかつてあったか?と思えたり…で、映画的な演出にぐっと引き込まれました。
記憶障害が悪化し、脳梗塞になりそうなミヤビは三瓶と自宅療養することに…
ミヤビと三瓶の二人きりの時間。
寝ている三瓶を見守りつ続けるミヤビ。
三瓶とのことをきちんと覚えていたいのに、目覚めるたびに忘れてしまうツラさがひしひしとミヤビの胸をしめつけ涙するさまを、
ほぼすっぴんの杉咲花はごくナチュラルに自然体で演じ、こちらも切ない気持ちにさせられました。
逆にミヤビの脳梗塞が進み、目覚められなくなると、今度は三瓶がミヤビの傍らにいて寝姿を見ながら、ミヤビが書いてきた日記を読み、
いかにミヤビが三瓶を信じているかがわかり、何としてもミヤビを救わなければ!という意志はより強くなったのです。
短時間に終えないといけない危険度の高い手術。しかし、大迫(井浦新)が共に執刀すると申し出てくれて、
ミヤビを救いたい気持ちの強さは変わらない星前(千葉雄大)や成増(野呂佳代)、津幡(吉瀬美智子)、綾野(岡山天音)も協力してくれて、藤堂院長(安井順平)は責任を負ってくれると後押しをしてくれて、無事手術は成功しました。
ミヤビの記憶障害はどこまで治ったかはわかりませんでしたが…。
しかし、三瓶と手をたずさえ、幸せに暮らしていけそうなラストでした。
なぜ、三瓶がなぜ自分をミヤビの「婚約者」と言うかがわかった海外でのエピソードも、なるほどな…でした。
杉咲花、若葉竜也は無論、周りのキャストもアンサンブルが取れていて、まとまりのある作品でしたね?
杉咲花が直談判をして若葉竜也に共演を切望したというのも納得でした。
私生活でも恋人になってもおかしくない相性の良さでした。
もし、そうでも驚きません。
もっとミヤビと脳障害の患者とのエピソードを見たかったのは残念でしたが、最終回はとにかく良かったです。
最終回の評価は…8