こんな感じのドラマになるのかな?と私めが想像をし、期待をした通りの初回ではありました。
TBS 金曜22時
「笑うマトリョーシカ」第1話
主演…水川あさみ
脚本…いずみ吉紘
演出…岩田和行
政治家の世界を舞台にしたサスペンスというのはなかなかありませんので、その題材からしてまず心ひかれたんですが、
更に期待したのは櫻井翔が政治家の役をするという点に期待したんです。
「笑うマトリョーシカ」というのはユニークなタイトルですが、そのマトリョーシカのように中から中から同じ笑顔が出てくるような「完璧な笑顔」を見せる政治家、清家一郎が櫻井翔の役。
私めは櫻井翔がこれまで演じてきた連ドラの主役で良かったものを3つあげろと言われたら
「ザ・クイズショウ」の神山
「謎解きはディナーのあとで」の影山
「家族ゲーム」の吉本
をあげるんですが、いずれもバラエティーでの司会や、ニュースキャスターで見せる優等生的な明るい健全さとは違い、毒々しさをはらんだクセのある役ばかりで、そこに面白さを感じてきたのです。
ところが、今回の役は表面上は櫻井翔本人と変わらない優等生ながら、実は秘書の言いなりになって操られているだけで中身は空っぽなのでは?と思わせるひとひねりがある役なんです。
更に初回を見て面白かったのは、実は秘書に操られるふりをしているだけなのでは?とも思わせるもうひとひねりがあって、実はどうなのか見分けがつかないところが先への興味をかりたてました。
秘書の鈴木(玉山鉄二)には内緒で、清家と鈴木について調べている道上記者(水川あさみ)に会い、帰り際に「これからも僕のことを見ていてくださいね」と話した時のちょっと不気味な感じが絶妙でした。
これは面白い役にぶつかったなと思いました。今回の演出、岩田和行は「家族ゲーム」も演出していた人ですし…。
主役の道上を演じる水川あさみは神妙に父親(渡辺いっけい)を亡くし、父親が追っていた謎に迫ろうとする娘の覚悟を演じていました。
玉山鉄二が演じる鈴木も疑獄事件の罪をかぶせられた父親の復讐をすべく、清家を利用しているようです。
なかなか簡単にはシッポを出しそうもない懐の深さをこちらも感じさせて適役です。
どのように展開していくか分からない楽しみな作品です。
第1話の評価は…8