このドラマはいろいろネガティブになりがちな状況にあるのに、前向きに生きる岸本家の人々に、勇気付けられたり学ばされます。
今回も車イスユーザーになったひとみ(坂井真紀)やダウン症の草太の小学校の時のエピソードで、「してあげる」より逆に「させてもらう」ことが喜びにつながることを学べました。
NHK 火曜22時
「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」第4話
主演…河合優実
脚本…市之瀬浩子、鈴木史子
演出…大九明子
かつてまだ七実(河合優実)がお腹にいた時にひとみは夫の耕助(錦戸亮)と手をつないで家につながる坂道をのぼりました。
その坂道を今では車イスユーザーになったひとみは1人で自力で上がろうとします。
しかし、途中で力尽き、困っているところを「大丈夫ですか?」と声をかけてきた人に押してもらい上がることができました。
そんなひとみのために、何かしてあげられることはないかと、七実は大学に入り、福祉の勉強をしようと思っていたのですが、
いつか良くなるように…と絵空事を並べる講義を聞くと「いつかっていつやねん!」と吐き捨て出てきてしまいます。
そのあとたまたま入った教室で、車イスユーザーの学生が起業し、車イスユーザーだからこその目線でユニバーサルデザインをしていくという話に感銘を受けます。
良いと思ったら即行動の七実はすぐさまその首藤に直談判し仲間に加えてもらいます。
ひとみのためにもとがむしゃらに働く七実の姿を見て、首藤は頑張るとお母さんは喜ぶの?とたずねます。
答えられない七実は逆に首藤は何が喜びかを聞きます。
首藤は人から「ありがとう」と言われることだと答えます。
何かしてもらうことより、誰かの役に立てた時の方が嬉しいんだそうです。
七実はひとみにしてあげることばかり考えていたと反省します。
そのひとみ当人はリハビリで通院していますが、そこで他の患者やその家族はひとみの話を聞いたり、話を聞いてもらうのを楽しみにしていました。
人の話を聞くのが上手なので心理カウンセラーになったらと誘われもします。
そんなひとみに七実は首藤の会社が参加する駅ビルのバリアフリー化のコンペに、障害者の立場から改善点を話してほしいと頼みます。
ひとみは人前に出て同情されるのはイヤだと断りますが、草太が小学校に上がったばかりのことを思い出します。
草太を心配で見守っているひとみにある友だちが草太は可哀想なのかと聞いてきます。障害は治らないのか?頭が悪いのか?と子どもは遠慮がありません。
ひとみは病気じゃないから治らないし、頭が悪いのではなく話すのが苦手なだけ、可哀想なんかじゃないと答えます。
安心したその子は草太をサッカーに誘ってくれました。
そのサッカーの試合でハートが強いからと、みんなが嫌がるフリーキックを命じられアシストをきめます。
みんなに喜ばれ、草太は満面の笑みでした。
ひとみは車イスだから可哀想だと自分が一番思っていたと反省します。1人で上がれなかった坂道を、1人で車イスで上がりきります。
そしてコンペにも出て大好評。即決で首藤の会社に決まります。
七実は首藤の会社の広報になり、ひとみはアドバイザーになります。
苦しい坂道もひるまず進むたくましさ。
今回も感動的でした。
第4話の評価は…8