日本は隠れ精神疾患大国…「Shrink」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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NHKがまたNHKらしい医療ドラマの秀作を世に出してくれました。

製作は日本テレビの子会社のAX-ONなんですけどね。日本テレビでは通らない企画ってことなんでしょう。全3話だそうです。




NHK  土曜21時

「Shrink~精神科医ヨワイ~」第1話


主演…中村倫也

脚本…大山淳子

演出…中江和仁



第1話のサブタイトルは「パニック症」

メインゲストの葵(夏帆)は大手広告代理店に勤めるシングルマザー。




仕事も、子育てもちゃんとやらなければというプレッシャーからか、自律神経に異常をきたし、パニック症を頻繁に起こすようになっています。




混んでる電車に乗ろうとすると動悸が激しくなりホームにうずくまってしまったり、会社でプレゼンをするためにカーテンを閉め暗くすると、やはり同じようになってしまったり…コントロールのきかない身体になってしまっています。




医師に見てもらいますが精神科でも診てもらうようにすすめられます。




テレビによく出ている人気の精神科医のクリニックに行きますが、院長には診てもらえず、女医が顔を向けずにパニック症だとお決まりのように診断し、薬を処方します。




しかし、その薬をのむと体調が悪くなり

仕事どころではなくなってしまいます。




そんな葵は以前ホームで救ってくれた精神科医の弱井(中村倫也)と再会。そのクリニックに同行して診てもらいます。




弱井の話で印象的だったのはアメリカは4人に1人が精神科にかかっているが、12人に1人の日本よりはるかに自殺が少ないって話。




日本はいまだに精神科で診てもらうことに抵抗感のある人が多く、隠れ精神疾患大国なのだというのです。




確かにそうですね。心を病んでいても我慢してしまい、より悪化させてしまう人が多い気がします。




弱井はそんな日本で敷居の高くない精神科医を目指しているようで、葵の話を聞き、まずパニック症で死ぬことはないと不安を一つ一つ取り除いていきます。




面白いなと思ったのは葵に不安を感じることを10段階で書かせて、軽度のものからだんだんにクリアさせていくという手法でした。




患者に穏やかに寄り添うように接する弱井は中村倫也の真骨頂とも言える役で、こんな精神科医なら診てもらいたいと思えるハマり役です。




葵役の夏帆も繊細にパニック症に苦しむ姿を演じるので、息子と無理して観覧車に乗り苦しみ出すシーンは見ていてこちらも息苦しくなるほどでした。




息子をめぐって張り合っていた姑(余貴美子)も実は精神科にかかりたい時もあったけど行けなかったと葵に理解を示してくれて、もっと頼りなさいと言われ、気が楽になれたのも良かったです。




全3回しかやらないのは残念ですが、シリーズになれるのではと思います。




初回の評価は…8