11話と最終話を続けて見ました。記事は1話ずつ書きます。
11話は夏(目黒蓮)と一緒に暮らすことになった海(泉谷星奈)の心情を中心に描かれました。
改めて海を演じる泉谷星奈ちゃんの凄みもわかった回でもありましたね。
フジテレビ 月曜21時
「海のはじまり」第11話
主演…目黒蓮
脚本…生方美久
演出…ジョン ウンヒ
今回は津野(池松壮亮)に海がたずねたこのセリフに集約されていたと思います。
「夏くん、ママがいた話するとママいないって言うの。
海もいないのわかってる。
津野くん、ママいたのわかるよね?」
「わかるよ、一緒にいたから」
「夏くん、わかんないみたい。
水季はいないから2人で頑張ろうって言うの。
ママのこと忘れた方がいいの?もういないから…」
夏と海の間に生じたズレを実によくあらわしたセリフですね。
夏は水季(古川琴音)はもう死んでしまったので、水季に代わって海をしっかり育てていかなければ…という思いが強すぎるんですね。
しかし、海や、朱音(大竹しのぶ)、翔平(利重剛)、津野にしでみれば、水季はちょっと前まで「いた」人なんです。
死んでしまったけど、心の中にはいるし、まだ「いる」と思いたいんですね。
そこが、大学時代に別れて、それっきり会っていなかった夏とは違うんですが、悲しいかな夏にはそれが実感として分からないんです。
東京での新たな生活に早くなじませようと、夏はこれから通う小学校や近所の図書館にも連れて行きますが、明らかに海の様子はおかしくなります。
今回は海役の泉谷星奈ちゃんが海の複雑な感情の変化を実に巧みに演じていましたね。
大人はなんで死んだ人を「なくなる」って言うのかという海の言葉もグサっと来ましたね。
耐えきれなくなった海はついに夏にこう言ってしまいます。
海「みんなが寂しいの海のせい?海、最初からいなきゃ良かった?」
夏「そういうこと言わないで。いなければ良かったとかそんなのないから。もう絶対言わないで」
海「ママも寂しそうだった。ママいたのになんで一緒にいてくれなかったの?まだパパじゃなかったから?なんでママいないって言うの?海、ママと一緒にいたもん。いなかったの、夏くんじゃん!」
いや~、ここに来て海にこれを言わせるか…と、脚本の生方美久の恐ろしさを感じましたね。
夏(or目黒蓮)擁護派の方々からすれば、「アンタのママがアンタを産んだことを知らせなかったからだろうが!」とお怒りになるところですよね。
しかし、夏も慣れてない東京で、幼い海を1人帰宅させちゃダメですよね。
学童保育に預けるとか、母親(西田尚美)に来てもらうとかしないと…。
水季にしても、夏にしても、もっと頼れるところは頼ればいいのにと、楽をしたがる私めは思ってしまうのでした。
特別編でせっかく好感度の上がった津野が、夏におまえいなかったからなって邪険に言うのも、なんでそんな言い方?と夏が気の毒にはなりましたね。
第11話の評価は…8