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んばば んば んば  めらっさめらっさ

という歌で昔アニメでも放映されていましたが、「南国少年パプワくん」、傑作でございます。アニメで見た時その新しさに雷にうたれたようになりました。あれ以来マンガ家の柴田亜美さんのファンを自認しております。

この「パプワくん」と続編の「PAPUWA」、どちらも基本は「少年に奴隷のようにこきつかわれる美青年」というのがコンセプト。人間としては最高の機能を備えた美青年でさえ超常能力を秘めたお子様にとっては敵でなく、一日中どころか年がら年中振り回されっぱなし、というのが根本のギャグ。いや、他にも話はいろいろ複雑に絡み合っているんですが。

で、作者の亜美さん、犬を飼い始めてから愛犬ブログを日々更新してらっしゃるのですが、これを読んでわかりましたね。

この「パプワ」のコンセプトって、亜美さんが理想とする生活なんだって。ちなみに亜美さんの方が美青年役。振り回されるのが亜美さんにとっての究極の悦楽らしゅうございます。

で、亜美さんを現実に振り回しているのは犬。ポメラギオン、じゃなくてポメラニアンの美犬。抜群の可愛らしさで見る者全てを下僕たらしめる愛玩犬(?)。

ブログを読めば読む程、亜美さんにとってはこの犬が生活の全て、彼女の人生からマンガを抜き取ったあとのよすがであることがわかります。

で、その生活ぶりがまさしく「パプワ」のシンタローであり「PAPUWA」のリキッドそのままなのよね。

彼等は好きでパプワやコタローの下僕に成り下がっていたのね-。そういえばそれでいつも幸せそうでしたよ。

「パプワ」を描いていた頃の亜美さんは、まだ自分が何に仕えたいのかよくわかっていなかったとみえて、パプワ君自身が得体の知れない存在です。

でも「PAPUWA」になるともはや恐れることなく美少年のコタローを神の座(おいおい)に据えて美神として崇めまくってる。

彼女の描く世界は美を頂点としたヒエラルヒーのピラミッド社会で、シンタローやリキッドはいわば第二階層、第一階層のパプワやコタローは崇めるけれども第三階層のものからは実は崇められる存在でもあるのです。

この高い存在を崇めつつ、かつ低い存在からは崇められたいというのが、微妙に歪んだ階級社会での中間層の心の底の望みを率直にかつ赤裸々に暴き、描き出しているからこそ「パプワ」はおもしろいのですな。

支配することも愛だけど、支配されることも愛なのよ、という心の奥のSM願望を隠すことなくさらけだす亜美さんはスゴイと思います。

あ、一応少年マンガなので変な描写は一切(?)ありませんよ。マッチョな男キャラ祭りで、目の保養になるマンガです♪