ブログネタ:【クリスマスキャンペーン第二弾】クリスマスソングといえば?
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グロ~ォリアァ、インエクセルシスデ~オ~♪と続きます。
幾ら私がホラー好きでもクリスマスにグログログロい歌は歌いません(たぶん)。
この「グロ~リア~」と伸ばす部分が何とも好きでね♪
美しいハーモニーに耳を傾けるのも好きですが、自分で歌うのも好きです。ソプラノで「グローリア」を響かせていると、歌っている方も実に気持ちよく崇高な気分になります。アルトでそれを支えるのもまた楽しいし。
クリスマスの時期には当然クリスマスソングを歌う機会も多く、人数が足りないからと急遽助っ人に呼ばれる場合もあるのでどちらでも歌える方が便利なんです。
でね、クリスマスソングといっても歌われるのは大体決まっているし毎年のことだから歌詞もメロディーもあらかた頭に入ってるし、しかも似たようなクリスマスソングや冬の歌で構成されたコンサートの準備はしてるしってんで、事前に楽譜を貰わず当日初見でリハーサルにのぞんだりするんですよね。
これが大きな間違い。
「クリスマスソング」と大枠で語られるぐらいの有名な曲になると、アレンジも違えば訳詞も違ってる歌が星の数程あるんです!
「♪グローリア」で有名なのは「荒野の果てに」というタイトルの賛美歌ですが、これも時代によって似て非なる訳詞がつけられていて、初見で自分の知らないバージョンにぶちあたったら楽譜と首っ引きで歌わなければなりません。しかも訳詞の語調によって付点の位置が変わるんだよな。自分が覚えている楽譜と違うと、違う部分をしっかり念頭におきつつ、やっぱり楽譜から目を放すことができない羽目になります。
でもまあ少なくとも合唱の美しさが引き立つ「グローリア」の部分は歌詞がラテン語だから同じだと思うじゃないですか。
あに図らんや、「 Gloria in excelsis Deo 」といえど指揮者によって
「グローリア・イン・エクセルシス・デーオ」
と分けたり
「グローリア・イネクセルシス・デーオ」
とリエゾンさせたり、好みが別れるんですわ~。やってらんない。
しかもこれ、グローリア部分4小節ノンブレス。
ソプラノを歌うかアルトを歌うか、指揮のテンポが最初からゆったりか最後にリタルダンドをかけるか、それぞれの状況に応じて事前にどれだけ息を吸い込むかが決まるので、何回か指揮者と合わせることが絶対に必要なんですよね。
さらに「きよしこの夜」。
これは学校でも習ったしクリスマスには決まって歌うし、日本語の歌詞は1種類に決まってると何気なく思い込んでません? あたしゃ思い込んでましたよ。
したらそれが違ったのさ!(←驚きのあまり北海道弁)
なんと似ているけれども微妙に違う別バージョンの歌詞があったんですね!
よく知られているのは
「きよしこの夜 星は光り 救いの御子は 御母の胸に」
ですが、その「御母の胸に」が「馬槽(まぶね)の中に」になっている訳詞があるんです(こちら:Wiki
)。
こちらの歌詞は賛美歌になってますので、教会の中で歌われる形がこれなのかもしれないですね。
でもこの歌詞、「きよしこの夜」だと思って安心しきって譜面見た時に「馬槽(まぶね)」とか「牧人(まきびと)」とか読み仮名付きで出てくると、驚愕で目玉が飛び出しそうになります。いっそハミングで歌わせて!
それでもこの2曲は歌詞が多少違ってもメロディーや合唱部分に大きな違いはないからまだ楽なんですよ。
これが「アメージング・グレイス」になると、一度歌ったことがあるなんてタカをくくっていても、同じ譜面にはまず二度とお目にかかれません。同じなのは英語の歌詞だけで、訳詞もアレンジもダイナミックにそれぞれ見事に違いますね。そもそも調から違うんだから。ソプラノならまだしも、メゾやアルトになると別の歌を歌ってるも同然です。
これに比べたら「ハレルヤ」コーラスなんか長いけれどかえってラクかもしれない。バリエーションは女声か混声かぐらいしかなくて、あとはヘンデルの書いたまま忠実に歌えばいいだけだから、新たに楽譜を見るたびオタオタしなくて済むもん……。
今年はもうお呼びはかからないはずだけど、万が一があったら今度は事前にちゃんと楽譜を見ておこうっと!