「L change the WorLd」 の監督、中田秀夫がかつてハリウッドで「リング2」を撮った際にぶち当たった数々の困難を記録に留めたドキュメンタリー。予告編稼働中。
もっともこの予告編 、冒頭から「カルミナ・ブラーナ」の「おお運命よ」が鳴り響き、BGMだけは悲壮かつ猛々しくドラマチックに盛り上がっているのだが、映像そのものはとても地味! このドキュメンタリーではメインで取材をするのが中田秀夫監督自身らしいのだが、この方、俳優さんじゃないから仕方ないとはいえ、全然目立たない容貌なのである。画面を見ていて、どこに目をやったらいいのかふと分からなくなるというか。
中田監督がボリス・カーロフの演じたフランケンシュタインの如く容貌魁偉とか、手塚治虫の描いた「どろろ」の金小僧の如き異相であればまだ人の目をひいたであろうが、目立つ特徴が全て普通の範疇に収まってしまっているため、それすらないのである。
本人が登場するドキュメンタリーで有名なのはマイケル・ムーア監督だけど、この方はスクリーン上で大変目立つ。美しさと無縁のむさ苦しさが彼の特徴だけど、それも行き着くところまで行くと観客が一旦そらした目を戻さずにはいられなくなるような、そんな効果を生み出すらしい。
中田監督も自分を映画に登場させるならもうちょっと作り込んでくればよかったのに。予告編の中で整体師に背骨伸ばされて悲鳴をあげてたけど、それじゃ物足りないってば(←鬼)。
ま、予告編では片鱗しか伺えないし、それに予告編が映画の内容を正格に伝えているとも限らない。監督の伝えたいことが何なのかは映画を見るまで分からないけれど……それにしてもカメオでいいからもうちょっとハリウッド俳優さんを出すという手はなかったの~~~?(←結局言いたいのはそれかい)。