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痛くない右手首と痛くない右腕と痛くない肩と痛くない腰と痛くない右脚と痛くない右足首。

思うように動く足。


満足に歩くことができなくては、二足歩行が売りの人類としては、かなり精神的なダメージを受けるものだ。

歌など歌えなくても日常生活にさしさわりはないけれど、歩けないのはとても困る。



でもさらに困るのは手が使えないこと。

現在、手というか指先は問題なく動くものの、右手首が腱鞘炎のような痛みを感じているため、痛いのと、そしてこれ以上悪化させないため、動かすことができない。

それはどういうことかというと、PCでのタイピングやマウス操作がままならないということだ。

手首に湿布を貼りさらにテーピングで固定してなるべく動かさないようにして今は文字を打っているけれど、本当ならばそれすらしない方がいいのだ。

ってゆーか、痛いとPCなんか全然触れないけどね。今はまだマシってことですな。

右脚が痛いとそれをかばって変な姿勢をとってしまうから、その姿勢を何日か続ける内に体の他の部分にも負荷がかかってどんどんおかしくなってしまう。

あまりに負荷がかかると、痛みを感じる前に体がギブアップするのか、それともひどく疲れるのか、すぐに眠たくなってしまう。昨日はオフだったから、一日の半分ぐらいを眠ってすごした。眠ると、その間に体の方はがんばって回復してくれるようだ。

調子が悪いと眠りながら変な夢を見るけれど。

――あれが夢だったなら、ラッキーだった。夢を見ている間中、現実のことと思っていたっけ。


眠りは常に私を誘う。私はそれに抗わない。

目が醒めた時、その瞬間だけでも痛みを忘れていられるなら幸せだから。

痛みも知覚だから、眠りの中でそれがシャットダウンできるのなら、覚醒時にもそのままシャットダウンしておく方法が分かれば、そうするものを。アルコールの力を借りずに意志だけでそれができるのなら、世の中に恐いものなどないだろう。

もっとも痛みを感じない体は身体的な危機を自覚できない体だから常に生命の危険を伴うわけだけれど、それでもいいと思う時もある。


今はただ、眠りを。
何も感じない眠りを、我が上にもたらしたまえ。