>アカデミー賞受賞作「ノーカントリー」の原作者コーマック・マッカーシーのピュリッツァー賞受賞の傑作『ザ・ロード』の映画化「The Road」の予告編第1弾が公開された。
原作は、人類の大半が死に絶え、生き延びた人間たちもわずかな食糧を求めて非道を繰り返す終末世界で、寒さを逃れて南へと宛のない旅を続ける一組の父子を主人公に、飢えや他の生存者の襲撃から愛する我が子の命と人間性をただひたすらに守り通そうとする父親の絶望的な運命への抗いを、冷徹な描写で描ききった衝撃のサバイバル・ロード・ノベル。
全米公開が昨年秋から1年先延ばしにされた本作だが、最初のレビューとなるエスクワイア誌では早くも“今年最も重要な1本”と評されるなど公開に向けてその期待が高まっている。
主演はヴィゴ・モーテンセンと Kodi Smit-McPhee(コーディー・スミット-マクフィー)、共演にシャーリーズ・セロン、ガイ・ピアース、ロバート・デュヴァル。監督はジョン・ヒルコート。
■「The Road」予告編
トレイラーで見る情景はまるでウィル・スミスの「アイ・アム・レジェンド」と同じように荒涼としているのですが、「アイ・アム・レジェンド」でウィルが対峙したのはウイルス感染で別種の生き物となって人間性を喪失した存在であったのに対し、ヴィゴが立ち向かわねばならないのは同じ人間です。人間であっても人間性を失った者と、すでに人間でなくなったもの――どちらが斃した時に罪の意識をより感じないでしょうか?
一人だけのサバイバルならともかく、息子を守り、育てねばならない父親はどうすればよいのか?
予告を見るだけでそんなことを考えさせられてしまいます。