作家の栗本薫(本名・今岡純代)さんが2009年5月26日、すい臓がんのため死去した。56歳だった。夫で元SFマガジン編集長の今岡清さんが27日未明、mixi内日記のコメント欄で、「26日の夕刻、私の奥さんは他界してしまいました」と報告した。葬儀は近親者のみで行い、後日一般のファンなどを対象にしたお別れ会を行う。
栗本さんは東京都出身、早稲田大学文学部卒。中島梓名義で評論家としてデビューした後、78年「ぼくらの時代」で作家デビュー。79年には長編ファンタジーシリーズ「グイン・サーガ」を発表し、4月には第126巻が発売されていた。1人の作家のシリーズ作品としては世界最長だったが、未完のままだった。
ファンの間では「いつ終わるのか」「最後まで読みたい」といった声が出ていた。SFやファンタジーの長編シリーズでは、作家の死後、別の作家が引き継いで続きが書かれることもある。
「グイン・サーガ」の出版元、早川書房の担当者は、
「現段階では、『グイン・サーガ』を他の作家が引き継いで完結させるという予定はございません。ご遺族の方とも相談して判断します」
と話している。
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ちょっと、驚いてしまいました。
56才では早すぎますよね。
「グイン・サーガ」が出版され始めた時、「よし、完結したら一気に読もう」と思ったものですが、結局読むことなく終わりそうです。
「グイン・サーガ」といえばNHKでアニメも放送されてますが(こちら )、これも再放送でまとめて見ようと思っていた怠慢な私。とことん御縁がなかったみたいです。
去年の6月6日にはジャンルは違えど同じく「女流」として活躍された氷室冴子さんがこれも51才という若さで他界されたばかり。お二人とも無念だったことと思います。
御自分達の命を削るようにして生み出されたお二人の作品群が、これからも末永く読み継がれていくよう祈ります。
ご冥福を。