映画を見ているとキャスティングされている事を事前に知らなかった俳優さんの姿を見かけて
「あら、あの人! (どの映画で見たんだっけ?)」
と思うことがままあります。
あるいは、
「彼(女)が出る事は知っていたけれどよもやこんな出方だったとは!」
みたいな衝撃を受けることも。
「ターミネーター4」でも衝撃的な登場のあの人や懐かしのあの方とのご対面があったのですが、彼らは公式サイトの人物紹介には載っていないようなので、ひょっとしたら秘密にしておいて観客を驚かせようという企みがあるのかもしれません。
というわけで、自分の目で見て驚きたい方はこの写真の下の記事はお読みになりませんようお気をつけ下さい。
映画見たけど全然驚かなかったよ~ん、という方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう方もお読みになりませんよう。
(下の写真は「T4」公式サイト のキャスト紹介ページのもの)。
まずは懐かしのあの方から。
この画像だと肝心のお顔がはっきり分かりませんね。
というわけでアップ。やや、なんと、この方はかの有名な俳優――
マイケル・アイアンサイドその人ではございませんか!
断っておきますがジャック・ニコルソンではありません。
ジャック・ニコルソンはこっち。はい、確かに上のマイケルそっくりですね。
これは映画「ディバーテッド」の時の画像なのですが、「T4」のマイケルはこのジャック・ニコルソンにやたら似ているのですわ。
他の映画ではこんな感じなので、役作りでジャックになったのかも。
「T4」における将軍役は、人を人とも思わない、という点で「ディパーティッド」でニコルソンが演じたコステロに通じるものがあります。役作りをする上で参考にしたという事は充分考えられます。
案外、監督がこの役には本当はジャック・ニコルソンを使いたかったのだけど諸般の事情で(絶対主役が食われるじゃん)マイケル・アイアンサイドを起用し、名優である彼に「コステロ風で」と頼んだんだったりして。
とにかく、ジャック・ニコルソン本人に似ているというより、コステロにそっくりだったんですよね。あんな髭生やしたら誰でも同じ顔になるのかもしれないけど(骨格が似てたらね)。
さて、マイケル・アイアンサイドが出ている事は知りませんでしたが出演しているのを見てもそう衝撃というわけではないのです。「トータル・リコール」とか「スターシップ・トゥルーパーズ」とかSFにはよく出ていますからね。
びっくり仰天したのはこちら。
ヘレナ・ボナム・
カーター!!
いや~彼女が出るとは知らなかったのでビックリしましたね~。
そういえば遠い日の噂で彼女がキャスティングされたと小耳にはさんでたような気もするんですが、知ってたところでこんな場面で、こんな風に出てくるとは思っていなかったので仰天した事に変わりはないと思います。
実は「T4」での彼女の画像は見つけられなかったんです。
上の写真は「スウィーニー・トッド」のもの(元画像では横にジョニー・デップがいる)なんですが、まあこのままの顔というかメイクというか、真っ白な肌に真っ黒な唇がよく似合う姿での御出演でした。
この人って、生きてるのに死体みたいな顔似合うんですな。それでティム・バートンの女神なのか。アニメでは完全に死女の役だったし、ひょっとしたらティム・バートンはネクロフィリアの気があるのかもしれない。まあそんなこたどうでもいいんだけど。
「T4」の中では彼女がある男性とキスするシーンがあるんですが、それに対する男性の感想が確か
「これが死の味というものか」
でしたからね。それが監督がとらえたヘレナ・ボナム・カーターの本質だったのでしょう。
この監督にとっては、骨は死の象徴ではないんですよ。
だってターミネーター達は骸骨そのままの美しい姿で平気で歩き回ってるもの。
監督にとっては「美」こそが「生命」の証なんですね。
だから死の象徴であるヘレナ・ボナム・カーターは、内部に美しい骨格を備えた姿では登場しません。
メイクなのか何なのか分かりませんが、彼女は最初一人だけ不格好な姿で現れるのです。立ち姿のみならず、頭蓋骨まで妙に見えるよう細工してあったと思います。
この映画の中で一人だけ美しくないプロポーションの骨格を与えられた存在。それがヘレナ・ボナム・カーターでした。それ故の衝撃というのも確かにありましたね。
しかし何気なく出てくるだけでこれだけ場をさらえる女優さんというのもスゴイですね。
彼女の存在感はジャック・ニコルソンにひけをとらないと思います。
「ターミネーター4」で彼女は間違いなく、映画における人類史上「最凶最悪の女」の一人になりました。
その理由は――劇場でお確かめ下さい♪