ブログネタ:アイスはなめらか系とシャリシャリ系、どっちが好き?
参加中
本文はここから
北海道出身の私にとって夏食べたいフルーツはあの赤肉の「夕張メロン」。
ああ、あのとろけるような柔らかい果肉と立ち上る芳香、口に含んだ瞬間の芳醇な味わい……スプーンの無機的な味さえも邪魔に感じられるほど、舌先に全ての感覚が集中する程の鮮烈な甘さ……こうして書いているだけで思い出が蘇って口の中に唾液が湧くほどです。
今では夕張以外の産地で収穫された赤肉メロンは産地ごとにそれぞれのブランド名で売り出していますし、夕張でとれたメロンでも「夕張メロン」のブランド名を冠して市場に出るには厳しい品質検査をパスしなくてはいけないのですが、私が子どもの頃はその辺が徹底されてなくて赤肉メロンを一括りにして夕張メロンと呼んでましたね-。「夕張メロン」はブランド名というより一種の品種名として通っていたようです。
だからまあ、子どもの頃の自分が食べた赤肉メロンの内のどれだけが本物の「夕張メロン」だったのかは不明ですが、とにかく夏場はよく食べました。
その頃は真夏の最盛期になると、B品というのか規格外のメロンがよく店頭に並んだんですよね。形が悪いだけで味は本物の夕張メロンという触れ込みで。
え? メロンは大抵丸いに決まってるのに、どうして規格外がそんなに出るんだって?
夕張メロンって一代雑種なんで、たまに先祖返りした形のものができるんですよね。それが時たまメロンの形をしてない場合があって、それがかぼちゃの形なんですよ、南瓜。
だからほら、夕張メロンのオレンジってかぼちゃの中身と同じ色。
表面がでこぼことかぼちゃの様に波打ってるメロン(中身はちゃんとメロンの味)、市場からはすっかり姿を消してしまいましたけれど、私の記憶には鮮明に焼き付いてますね♪
そういうのは投げ売りも同然ですから、本当に安く買えたんですよ。母と一緒に買い物に行って、メロンばっかり三つも四つも買って持ってきたりしてね。冷蔵庫の中、メロンだらけ。扉を開けただけでメロンの香りが漂ってくるの。うっとりしますよ
そんなに三つも四つもどうやって食べるのかって?
半分に切って種を取り出して、そのままスプーンですくって食べるんですよ、ああ、なんという贅沢!
ぱくぱくと食べて行くと最後にはメロンがお椀型にくりぬかれて皮だけになるでしょ。そこにメロンの甘い汁がたまっているのをそのまま皮を器に見立てて持ち上げて傾けぐーっと豪快に飲んじゃったりしてね♪
甘露の最後のひとしずくまで味わえるんです、こたえられませんよ
暑い時にはおやつや、下手したら晩ご飯代わりに弟と競うようにメロン食べてた子どもの頃の夏休み、懐かしいです。
大人になって東京の方に出てくると、こちらでは「夕張メロン」というと高級品でご進物扱いで、スーパーで気軽に買えるような代物ではないということにまず驚いたんですが、それよりも甘みの強いメロンは本州の真夏にはたくさん食べられないということがショックでした。
だってねえ、暑すぎるんですよ、メロン食べるにはこっちの夏は。
しかも湿度も高くて蒸し蒸ししてる。
そんな中で食べるには、メロンの濃厚な甘みととろけるような果肉は濃すぎるんですね。
そもそもメロンは冷やしすぎると美味しくないですから、夏真っ盛りの時にキンキンに冷やしてむしゃぶりつくようなスイカのような食べ方には合ってない。
だからね、精々6分の一とか8分の一とかにカットしたものをスプーンで少しずつすくってお上品に頂くしかないわけです。
でもこれは私にとっては欲求不満を呼ぶ食べ方でしかない。
そんな時に出会ったのが「シャーベリアス夕張メロンゼリー」でした。
これは「ゼリー」と銘打たれてますが、ゼリーとして冷やして食べるよりも冷凍庫に入れて凍らせシャーベットとして食べる方が何倍も美味しいように私には思われます。
夕張メロンの芳醇な味わいそのままに、しかしキンキンに冷たい、けれど普通のシャーベット程ガリガリしてなくてしっとり感を残した、アイスとシャーベットの中間に位置するようなデザート。蒸し暑い中で食べるのには最適で、帰省するたびお土産に買っては食べておりました。
アイスクリームは脂肪分があって濃厚なのが美味しいですが、気温30度を超えると人間その濃厚さがちょっといやになっていわゆるアイスキャンデー、氷菓といわれるものの売れ行きが跳ね上がるんだそうですが、このシャーベリアスは元が夕張メロンという濃厚さにあふれた果物なので、30度以下だとアイスクリーム風な味わいで、30度以上だとシャーベット風な喉越しでそれぞれ楽しめるというスグレモノでした。
レモンやリンゴだとこうはいかないんです。
アイスクリームのなめらかさとシャリシャリ感を同時に味わいたいと思ったら、濃厚な果物のシャーベットに勝るものはないでしょう。
今年も暑い夏本番、「シャーベリアス夕張メロンゼリー」の季節がやってきました。
私同様家を出てしまい、普段は音信不通も同然な弟のことも夕張メロンの味と共に思い出されます。両親とも働いていたので夏休みは弟と2人で家で留守番でしたから。あの頃はなんだか一日が長かったなあ。
窓からさしこむ眩しい光の中、冷蔵庫に幾つも入れたかぼちゃみたいなメロン――ひょっとしたら私にとってそれが一番の夏の思い出なのかも。
銀座千疋屋★ギフトに最適!銀座プレミアムソルべ ←参加中