MovieWalkerより(以下一部抜粋)
>ヒュー・ジャックマンの鋭い眼差しと三本の巨大な爪、上部に大きく掲げられたキャッチコピーは「この男にも許されない!ダガーナイフ所持禁止」。このインパクト大のポスターは、警察庁が8月7日に発表したものだ。
ダガーナイフの所持禁止について国民の関心を高めたい警察庁と、映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(9月11日公開)の主人公・ウルヴァリンの巨大な爪のイメージが合致し、このタイアップ企画が実現したという。
ウルヴァリンといえば「X-MEN」シリーズの人気キャラクターであり、最大の特徴は言うまでもなく両こぶしから突き出た三本の巨大な爪。その彼を取り締まる(?)というのは、まさに刃物に関する啓蒙活動にはピッタリかもしれない。
ポスターは、これから約2か月にわたり、全国の警察機関、行政機関、ホームセンター、刃物販売店等で掲示される予定とのことだが、それにしても映画宣伝のタイアップ・パートナーが警察庁とは、なんとも思いきった戦略である。
昨今の映画業界における公開前の情報戦は、まさにアイデアのガチンコバトル状態で、各社があの手この手の戦略を用いて、テレビで、WEBで、紙媒体で、街中で、しのぎを削っているが、警察庁とのコラボを打ち出した『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』は、中でも話題の企画となりそうだ。
ところでこのウルヴァリンの爪、伸縮自在なのだが、長い時はどう見ても30cm以上はありそう。
今ポスターに明記されているが、刃物の所持については「刃渡り5.5cm以上の剣が所持禁止」で、不法所持罪は「3年以下の懲役又は50万円の以下の罰金」なので、5倍以上の刃を持つ彼は「15年以下の懲役又は250万円以下の罰金」といったところか?
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ううむっ?!
実際に「Xメン2」ではウルヴァリンが警官に
「その手のナイフを捨てろ!」
と言われ、苦渋に満ちた表情で
「無理なんだ」
と言うシーンがあるんですよね。
だって、これ、「所持」してるんじゃなくて「体の一部」なんですもの。
でもナイフを捨てるのをウルヴァリンが拒否したと思いうろたえきった警官は、ウルヴァリンが何気なく手を上げたのを攻撃姿勢と思い込み、彼に向けて発砲してしまう。
何気ないシーンなんですが、ウルヴァリンの抱えた悲劇性を如実に現していて、私にとっては泣けるシーンになってます。ローガン(ウルヴァリン)の方に争う気がなくても、彼を知らない人にそれは分からない。悲しいエピソードです。
ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンはいつも悲しげで、そこがたまらない魅力なのですわ。