中日スポーツ より(以下一部抜粋)

往年の人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」を実写化する映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(山崎貴 監督)の製作が2日、正式発表された。主演は古代進役の木村拓哉(36)。許諾などの準備に5年をかけ、12日にクランクイン。製作費は20億円以上、8 割はCGがかかわる「邦画初の本格SF超大作」だ。東宝配給で来年12月公開。

 国を背負う総理大臣も演じた木村が、地球の命運を託される艦の若きリーダーを演じる。木村の主演起用は、地球を救う期待と希望を背負うにたる存在 感などから。幼稚園で最初に描いた絵が「ヤマト」という木村は「子どものころ夢見ていた船に、素晴らしいキャスト&スタッフと乗れることに感激です。作品 のたくさんのファンにも胸を張ってプレゼントできる作品になるよう、思い切り楽しんで現場を過ごしたい」と語る。


 物語は1974年のテレビアニメがベース。ガミラス帝国の攻撃で地球は放射能に汚染され、滅亡の危機の人類を救う放射能除去装置の受け取りに、14万8000光年彼方のイスカンダル星に向け、ヤマトが旅立つ。


 リアルさを出すキャストを結集し、黒木メイサ(21)演じる森雪を戦う女性として描くほか、男性設定だった役に高島礼子(45)を充てるなどアニ メと異なる点も。波動砲、ワープといったヤマトの象徴を効果的に使いつつ、戦う人間の姿、ドラマを描き「風格あるものにしたい」と山崎監督。


 撮影は年内で終え、編集、CGに異例の9カ月をかける予定。来年元日の衣装公開を振り出しに「来年はヤマトイヤーに」と製作側の意気込みは熱い。


 同作は、沢尻エリカの契約解除問題に伴い黒木への交代が一部で先行して報じられ、注目を集めていた。企画の濱名一哉TBS映画事業部長は「7月ご ろにオファーし、沢尻さんに内定していたことは事実。しかし、9月中旬に所属事務所から『さまざまな理由で契約解除の方向で話を始めた』と伝えられ、製作 側も再キャスティングした方がいいとなった」と説明。沢尻と顔合わせを済ませていた山崎監督は「僕は最後に決まった人が選ばれた人だと思っている。人が変 わっても描く像はぶれていない」。