毎日jp より(以下一部抜粋)

>ストリートレースにおけるハイスピードバトルを描いた大ヒットシリーズ「ワイルド・スピード」の第4 弾「ワイルド・スピードMAX」(
http://www.wild-speed-max.com/ )
が9日、公開された。03年の2作目から6年ぶりに同シリーズに出演したポール・ウォーカーさんに話を聞いた。

 ウォーカーさんが演じるのは、FBI捜査官ブライアン。ある目的のためにロサンゼルスに舞い戻ってきた逃亡中の強奪犯ドミニク(ヴィン・ディーゼルさん)とともに、凶悪な麻薬組織を追い詰めていく。

 過去3作同様、疾走感満点のカーアクションが展開するが、何といっても話題は、01年に公開された第1弾のオリジナルメンバーが再集結していることだ。ウォーカーさん自身も、シリーズ復帰の理由を「オリジナルの真の続編」であることを挙げる。


 「2作目はヴィン(・ディーゼル)が出ていなかったし、3作目は僕が出ていなかった。ファンからは、なぜ(みんな一緒に)戻って来ないんだと言わ れ続けていた。オリジナルメンバーの再集結を期待しているファンがいる。その気持ちに応えたかった。断ろうなんて思いは一切頭をよぎらなかったよ」


 出演依頼が来たときの心境を、そう振り返るウォーカーさん。そして「僕は、家族愛とか兄弟愛とか、そういうものを描いていた1作目が大好きだっ た。2作目(03年の「ワイルド・スピードX2」)、3作目(06年の「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」)はその部分からちょっと離れ ていたけど、今回の4作目でまた戻ってこられたと思うし、より人間性を感じられる作品になっていると思う」と胸を張る。


 迫力のカーアクションもふんだんに盛り込まれている。それだけに冷や汗ものの体験もしたようだ。「撮影中は、車を止めるとき、カメラのかなり近い ところまで寄せてくれと頼まれるんだけど、スタッフからの注文は、せいぜい10フィート(約3メートル)。だけど僕は生来負けず嫌いだから、ならば5 フィートを狙おうとする。次のテイクでは2・5フィート。お陰でかなり危険な瞬間が何度かあったよ」と明かした。


 共演のディーゼルさんについては「彼は(米国)東海岸生まれで、僕は西海岸生まれ。真逆の性格だけど、なぜかウマが合ってね。お互いを観察するのがすごく面白くて、互いの存在が自分たちに楽しみを与えていたようなものだったよ」と笑顔で語った。


 全米では、1作目公開時に映画をまねた若者たちによる自動車事故が頻発し、社会問題にまで発展した。そういった作品の続編に出演する心境を聞く と、「僕自身、まだまだガキな部分がある」と断ったうえで、「若いときに、注目を集めたり、自分たちが情熱を注ぐものが認められたりしたときに味わう喜び は、とてもいいものだと思っている。だから、キッズ(ストリート・カーレーサー)たちから尊敬されたことは誇りに思っているし、良かったと思っている」と 理解を示した。


 半面、「あの作品の公開後、事故が増加して道路交通法がより厳しくなった。ストリート・レーシングをしているのを警察に見つかると、没収された車 は二度と戻ってこなくなってしまったんだ。そのために、1作目をサポートしてくれたコアのファンたちは、最終的にはこのシリーズが嫌いになってしまった」 と複雑な表情を浮かべながら、ヒット作が持つ影響力の強さをかみしめるように語ったのが印象的だった。


 これまで、さまざまな理由で出演作を選んでいた。「ロケーションのみで選んだこともあるし、役に脅威を感じたからこそ、やりたいと思ったものもある。作ったら楽しいだろうなと選んだ作品もある。『ワイルド・スピード』は、まさにそのよい例」と話す。


 そして改めて「8年ぶりのオリジナルメンバー再集結」を見どころに挙げ、「みんながオリジナルメンバーの作品を見たいと言ってくれて、それに応え ることができた。だからこそ、世界(56カ国で初登場1位)でヒットしたんだと思う。日本でもそうなってくれればいいな」と期待を込めた。

 <ポール・ウォーカーさんのプロフィル>


 72年9月、米カリフォルニア州生まれ。子役でデビューし、「バーシティ・ブルース」(99年)や「ザ・スカルズ/髑髏の誓い」(00年)などに 出演。01年の「ワイルド・スピード」でブレークし、「タイムライン」(03年)、「イントゥ・ザ・ブルー」(05年)、「南極物語」(06年)、「父親 たちの星条旗」(06年)など、ヒューマン作からアクション、サスペンスまで幅広いジャンルで活躍する二枚目スター。