シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

 6月25日に急逝したマイケル・ジャクソンさんが行うはずだったコンサート「This Is It」の貴重なリハーサル映像などで構成された映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の監督であり、クリエイティブパートナーであるケニー・オルデガ監督に話を聞いた。

 マイケルさんが亡くなった知らせを聞いて、かなりショックを受けたというケニー監督。「マイケルが亡くなったあの日、午後からリハーサルの予定が あったんだ。その前日の夜にも、彼とは打ち合わせをしていて、舞台で行われるはずだったマジックイリュージョンの予行演習への参加について確認していたん だ。マジックイリュージョンは、マイケルにとってお気に入りの演目で、その後に『今夜はビート・イット』を歌う予定だった。そのリハーサルの日をみんなで 期待していたんだよ……」と無念そうに語る。なおこのマジックイリュージョンには、世界的に有名なマジシャンのデビッド・カッパーフィールドが参加する予 定だったそうだ。


 本作について「映像のほとんどは、コンサートのスクリーンで、舞台裏の特典映像として流そうと企画していたものだった。その一部は3Dで撮影され ていて、『スリラー』『アース・ソング』『マン・イン・ザ・ミラー』などの曲は全て3Dの予定だった。それにこれら映像は、僕らが本番前にコンサートの完 成度をチェックするためのものでもあったんだ。ちなみにアメリカでDVD発売する際は、さらなる映像を特典として挿入するつもりなんだよ! 映画に入らな かった映像も、とても力強く、感動させられるものばかりだからね!」とケニー監督も本作には大きな自信を抱いている。


 またマイケルさんとの共同作業については「マイケルはすごく寛大な人で、僕の意見にもしっかりと耳を傾けてくれるんだ。お互い、エンターテインメ ントの世界に敬意を表しているから、それぞれ信じ合うことができたんだと思うね。マイケルの『君が舞台を監督して、僕はただ観客を魅了するだけさ』との 言葉は今でも忘れられないよ」と懐かしむように聞かせてくれた。本作を鑑賞してわかることは、マイケルさんがいかに素晴らしいアーティストであったかとい うことだというケニー監督。ケニー監督の次の仕事は映画『フットルース』のリメイク企画になる予定。