「裁く技術」の抜粋版を頂きました。
クリップでとめられただけのA4版の紙の束をペラペラめくっていると、まるで自分が「あなたは私の婿になる」のサンドラ・ブロック(敏腕編集者役)になったような気分がいたしますわ♪


■詳細
※著者の森 炎氏が皆さんに考えて頂きたいこととして、以下のポイントを挙げています。

抜粋板が手元に届いた際は、是非チェックしてみてください!

1 「裁判員は法律を知らなくてもよい」と言われていることについて、どう思いますか?
2 市民感覚だけで有罪無罪を決めることについて、どう思いますか?
3 市民感覚だけで死刑かどうかを決めることについて、どう思いますか?
4 「この殺人事件は懲役何年になるか」と問われて、数字のイメージが浮かびますか?
5 市民感覚をよりよく発揮するには、どのようなツールや手立てが必要だと思いますか?
6 本書の中で出てくる「これまでの裁判所の死刑適用基準」は、あなたがイメージしていたものと同じでしたか、それとも違っていましたか?
7 これまでの死刑適用基準について、どう思いますか?
 a 被害者の数を重視することについて。
 b 未成年者の扱いについて。
 c 計画性の重視について。
8 これまでの裁判では、前科があるために死刑になるということがありましたが、どう思いますか。
9 無期懲役の前科があるために死刑になることについては、どう思いますか。


という設問がありましたので、一つ一つに
お答えしたいと思います。

1 「裁判員は法律を知らなくてもよい」と言われていることについて、どう思いますか?

今までは有識者の方に馬鹿にされてるんじゃないかというような気持ちから抜け出せませんでしたが、本書(抜粋)を読んだことでその意見の真意が分かりました。


2 市民感覚だけで有罪無罪を決めることについて、どう思いますか?

それが必要とされているから裁判員制度ができたのだと思います。


3 市民感覚だけで死刑かどうかを決めることについて、どう思いますか?

どのみち「市民感覚だけ」で死刑かどうかは決められないと思います。建前上そう言われているだけで、裁判員になれば死刑判決を導き出すためのある程度決まったチャートが教えられるのでしょうから、それにのっとればいいのでは。


4 「この殺人事件は懲役何年になるか」と問われて、数字のイメージが浮かびますか?

法律の専門家ではないのでそれは無理。
本書(抜粋)を読めば懲役何年という数字を導き出すための手法が理解できます。


5 市民感覚をよりよく発揮するには、どのようなツールや手立てが必要だと思いますか?

ツールや手立てを介入させた段階ですでに市民感覚から離れた感覚を養うことになるのでは?


6 本書の中で出てくる「これまでの裁判所の死刑適用基準」は、あなたがイメージしていたものと同じでしたか、それとも違っていましたか?

微妙に違っていましたが、理由が丁寧に説明されていたので理解できました。


7 これまでの死刑適用基準について、どう思いますか?
 a 被害者の数を重視することについて。

被害者の数というよりも、犯人が殺意を抱いた回数の総和として考えるべきでしょう。
大量殺戮者については行為(大量殺人)が一回であっても殺意の総量は莫大だという風に考えます。

 b 未成年者の扱いについて。

う~ん……。
これは肉体年齢だけでははかれないので……。
子どもであっても将来的に殺人を犯す可能性が甚だしく高いものは死刑あるいは無期懲役さもなければ病院に終生収監ということもあり得ると思います。

 c 計画性の重視について。


計画性があるということは、被害者の死によって被告がなんらかの利益を得る(た)ということ。
自らの利益のために他人の生命を脅かす事を厭わない人間がコミュニティーにおいて危険であることは明白。
当然重視すべきでしょう。


8 これまでの裁判では、前科があるために死刑になるということがありましたが、どう思いますか。

本書(抜粋)を読んで、それが今後も殺人を犯す可能性を示唆していることがわかりました。計画殺人ではなく衝動殺人だったとしても、2回目ならばその衝動を堪える術を刑務所で学べなかったということですから、そんな人が世間に出たとしたらまた殺人を犯す可能性が高いわけですから、極刑でもやむをえないのかもしれません。


9 無期懲役の前科があるために死刑になることについては、どう思いますか。

無期懲役のはずなのに仮釈放になってる方が驚きです。
それはさておき、そこには上記同様もはや矯正不能という判断が働いたのだと思います。



本書(抜粋)は大変論理的で、読みながら死刑判決はどういう状況で導き出されるのかというチャートを作れるんじゃないかと思うほど分かりやすかったです。

裁判員に選ばれたときの心構えがこれ一冊でできますね。

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