ブレット・イーストン・エリス が91年に発表した長編小説「アメリカン・サイコ 」がミュージカル化されることになった。
ロックミュージカル「春のめざめ」で07年度トニー賞に輝いたダンカン・シークが音楽とリリックを手がけ、HBOのドラマ「ビッグ・ラブ」の脚本でも知られる劇作家ロベルト・アギレ・サカサが台本を執筆する。
「アメリカン・サイコ 」は、80年代のニューヨークを舞台 に、ウォール街で働くエリートビジネスマンと猟奇殺人鬼という2つの顔を持つ主人公パトリック・ベイトマンを通して、物欲にまみれた時代の虚無をえぐり出 した問題作。残虐な殺人描写と、流行りのレストランやブランド、80年代のポップミュージックについて語る主人公の執拗なモノローグが論議を巻き起こし た。2000年には、メアリー・ハロン 監督、クリスチャン・ベール 主演で映画化されている。
小説や映画ではヒューイ・ルイス &ザ・ニュースやジェ ネシスなどの80年代音楽が重要な役割を果たしていたが、ミュージカル版の音楽もそうした80年代のエッセンスを取り入れたものになるようだ。シークは ミュージカル化にあたって、「あらためて原作を読んでみて、疎外感と自己中心主義に関する時代を超えた物語だということに気づいた。それに何より、殺人癖 のある銀行家が突然歌いだすんだ。それ以上に破壊的で愉快なことがあるだろうか」とのコメントを発表した。
クリスチャン・ベール、こんな映画に出たら俳優生命が終わりだと周囲の人に言われたらしいですが、この「アメリカン・サイコ」の怪演ぶりが観客の心に焼き付いた事が結果として後のキャリアにつながりました。
ちなみに「リベリオン」や「サラマンダー」にオファーがあった時も同様に周囲からは「俳優生命の終わりだ」と出演を思いとどまるよう説得されたらしいですが……結局全部出ているあたり、相当な天の邪鬼なんですね。でも結局彼の選択は間違ってなかったわけです。だって今やバットマンでジョン・コナーだもん♪