[ロンドン 14日 ロイター ] (以下一部抜粋)
> 英ベストセラー作家で元騎手のディック・フランシス 氏が14日、カリブ海の英領ケイマン諸島にある自宅で死去した。89歳だった。同氏の広報担当者が明かした。
騎手として350勝以上した後、1957年にけがで引退。英紙の競馬担当記者を経て推理小説作家となり、40作品以上を生んだ。
自身の経験を生かした競馬を舞台にした作品は、「本命」、「追込」、「不屈」などがあり、競馬好きだった故エリザベス皇太后も熱心な読者の1人だった。
***
また一人、かつて愛読していた作家がお亡くなりになってしまいました。
ディック・フランシスの描いた主人公達は一人一人名前は違うけれど、基本的な性格は皆同じで、不屈の闘志と不滅の良心の固まりでした。彼らは私が理想とするところでもあります。
自分の生き方の手本となるような作品の書き手がまた一人この世から減ってしまった……世間の良いと悪いを上皿天秤にのっけて量っているなら、よい方の重石がまた一つなくなって、その分悪い方の傾きが大きくなったという感じです。良い方に残っている重石はあとどれだけあるのか……。
謹んでディック・フランシス氏の冥福を祈ります。
私にとっての競馬は彼の本の中が全てでした。