Yahoo!ニュースより(以下一部抜粋)
映画監督・岩井俊二が参加した新しいスタイルの映画『ニューヨーク、アイラブユー』(2月27日公開)。世界各国から集められた10人の監督が、米NYを 舞台に、それぞれ独創的で意外性のあるストーリーを紡ぎ、11人目の監督が有機的につないでいく恋愛映画だ。岩井監督は、脚本作りでプロデュサーから様々 なルールが課せられ、ずいぶん苦労したという。ただ「その葛藤がなければ、最後の劇的なアイディアは生まれてこなかった」と振り返り、いい作品を作るには 「外圧というか、人から足を引っ張られたりすることが、大事なんですよね(笑)」と語る。
岩井俊二監督のパートにオーランド・ブルームが出演
各監督には脚本に関するルールが言い渡された。例えば、視覚的にNYと特定できるようでなければならない。広い意味での愛の出会いが描かれていなければ ならない。ストーリーの終わりや始まりに“徐々に暗転”をもちいない、など。岩井監督がつまづいたのは、「脚本のページ数。内容は問題ないんですけど、3 ページじゃなきゃダメだと言われて、せめて5ページ、出来れば7ページと戦っていた」。その結果、ドフトエフスキーにまつわるネタを見つけ、作品に取り入 れた。「散々、イラッとさせられたけど、最後はありがとうみたいなことって、ありますね」。
岩井監督のエピソードには、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ3作で人気を博した英俳優オーランド・ブルームが出演している。キャストがなかな か決まらなかったところに、手を挙げてきたのがオーランドだった。「たまたまオーランドが僕の作品を観ていて、気に入ってくれていたみたいで。彼は親日家 なんです。日本人の知り合いもいっぱいいるみたいで。彼は、警戒心もなくて、猪突猛進型というか、男らしい感じの人でした」。
高級住宅街が立ち並ぶアッパー・ウエスト・サイドを舞台に、オーランド演じる若い作曲家とクリスティーナ・リッチ扮する依頼主のアシスタントの、顔を会 わせたことのない2人が、電話で恋を紡いでいく姿を描く。全体の11分の1ではあるが、「会ったことない人たちが、コミュニケーションを始めているという のが現代的。現実(本人)を見ない分、妄想も広がると言う不思議な関係を描きたいと思った」というストーリー性とスクリーンに映し出されるひとコマひとコ マに“岩井美学”は遺憾なく発揮されている。日本のアニメを使ったトリッキーな演出もお見逃しなく。
同作は、2006年に18人の監督が、パリを舞台にさまざまな“愛”の物語を紡いだフランス映画『パリ、ジュテーム』と同じエマニュエル・ベンビイが製 作。場所をパリからニューヨークに移し、登場人物たちのそれぞれのエピソードを語りながら、時にすれ違い、時に重なり合う、アンサンブルを奏でるような作 品となっている。
この手の作品の魅力は、監督の名前や俳優の名前を知らなくても、1時間43分の映画の中に、1つや2つ、心の琴線に触れるシーンやエピソードに出会える ところだ。どんな趣味趣向の人が観ても、11人も監督がいればそれなりに期待に応えてくれるし、いい意味で期待を裏切られる新しい発見がある。
映画『ニューヨーク,アイラブユー』は2月27日(土)より東京・TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ他全国公開。
映画監督・岩井俊二が参加した新しいスタイルの映画『ニューヨーク、アイラブユー』(2月27日公開)。世界各国から集められた10人の監督が、米NYを 舞台に、それぞれ独創的で意外性のあるストーリーを紡ぎ、11人目の監督が有機的につないでいく恋愛映画だ。岩井監督は、脚本作りでプロデュサーから様々 なルールが課せられ、ずいぶん苦労したという。ただ「その葛藤がなければ、最後の劇的なアイディアは生まれてこなかった」と振り返り、いい作品を作るには 「外圧というか、人から足を引っ張られたりすることが、大事なんですよね(笑)」と語る。
岩井俊二監督のパートにオーランド・ブルームが出演
各監督には脚本に関するルールが言い渡された。例えば、視覚的にNYと特定できるようでなければならない。広い意味での愛の出会いが描かれていなければ ならない。ストーリーの終わりや始まりに“徐々に暗転”をもちいない、など。岩井監督がつまづいたのは、「脚本のページ数。内容は問題ないんですけど、3 ページじゃなきゃダメだと言われて、せめて5ページ、出来れば7ページと戦っていた」。その結果、ドフトエフスキーにまつわるネタを見つけ、作品に取り入 れた。「散々、イラッとさせられたけど、最後はありがとうみたいなことって、ありますね」。
岩井監督のエピソードには、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ3作で人気を博した英俳優オーランド・ブルームが出演している。キャストがなかな か決まらなかったところに、手を挙げてきたのがオーランドだった。「たまたまオーランドが僕の作品を観ていて、気に入ってくれていたみたいで。彼は親日家 なんです。日本人の知り合いもいっぱいいるみたいで。彼は、警戒心もなくて、猪突猛進型というか、男らしい感じの人でした」。
高級住宅街が立ち並ぶアッパー・ウエスト・サイドを舞台に、オーランド演じる若い作曲家とクリスティーナ・リッチ扮する依頼主のアシスタントの、顔を会 わせたことのない2人が、電話で恋を紡いでいく姿を描く。全体の11分の1ではあるが、「会ったことない人たちが、コミュニケーションを始めているという のが現代的。現実(本人)を見ない分、妄想も広がると言う不思議な関係を描きたいと思った」というストーリー性とスクリーンに映し出されるひとコマひとコ マに“岩井美学”は遺憾なく発揮されている。日本のアニメを使ったトリッキーな演出もお見逃しなく。
同作は、2006年に18人の監督が、パリを舞台にさまざまな“愛”の物語を紡いだフランス映画『パリ、ジュテーム』と同じエマニュエル・ベンビイが製 作。場所をパリからニューヨークに移し、登場人物たちのそれぞれのエピソードを語りながら、時にすれ違い、時に重なり合う、アンサンブルを奏でるような作 品となっている。
この手の作品の魅力は、監督の名前や俳優の名前を知らなくても、1時間43分の映画の中に、1つや2つ、心の琴線に触れるシーンやエピソードに出会える ところだ。どんな趣味趣向の人が観ても、11人も監督がいればそれなりに期待に応えてくれるし、いい意味で期待を裏切られる新しい発見がある。
映画『ニューヨーク,アイラブユー』は2月27日(土)より東京・TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ他全国公開。