サンドラ・ブロックに電話インタビュー!低予算の映画で主演女優賞候補に!オスカー直前の感想は?

シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

ホームレス同然の生活からアメリカン・フットボールのプロ選手になった少年の実話を映画化した感動的な人間ドラマ映画『しあわせの隠れ場所』。本作 で第82回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたサンドラ・ブロックが電話インタビューに応じてくれた。多忙を極めるサンドラは、本作でもあまりメ ディアの取材に応じていないため、大変貴重なインタビューとなった。

Q:数々の授賞式に出席する今の状況を、楽しんでいますか?


-わたしにとって一番楽しいのは、その部屋に入っていってほかの候補者を見たときに、その人たちがみんなアーティストで、その人たちと仕事について や、どうしてもともとこの仕事をやりたいと思ったのかを話し合えること。なぜなら、この業界は巨大で、肝心の仕事以外のことにとらわれてしまうことは、よ くあるからよ。ほかの候補者と同じ部屋にいられる時は、わたしにとって最高に楽しい。その部屋には、過去に一緒に仕事をした人、友達、あるいは会ったこと はなかったけれどその仕事ぶりを尊敬してきた人などでいっぱいなの。とても大きなインスピレーションを受ける。あそこまで高いレベルを達成した人々と同じ グループに入れるのはね。なぜこのビジネスが自分は好きなのかを、思い出させてもくれるわ。



Q:オスカーはあと2週間少しです。今、緊張していますか?


-ノー、ノー、ノー。賞に関しては、誰も何も予測なんてできないのよ。誰にもわからないの。だから緊張してもはじまらない。わたしはそのプロセスを ただ楽しんでいるだけ。結果は関係ない。わたしはこのジャーニーを楽しみたいだけなの。当日は、どんなことだって起こり得る。思ったとおりになんて、誰に とってもならないもの。だから楽しむだけにかぎるのよ。わたしは、なにも期待していない。わたしはハッピー。結果がどうなろうとも、わたしはそれに満足だ わ。



Q:あなたの出演した『クラッシュ』もオスカーを取りましたが、あれも、公開時にはオスカーを取る作品になるなどと誰も思っていませんでしたね。 『クラッシュ』も、『しあわせの隠れ場所』も低予算の映画です。こういう映画が受け入れられ、興行面でも成功したことに、希望を感じますか?こういった良 質のドラマは、今日のハリウッドにおいて、ますます作られにくくなっていますが。


-それは事実よ。でも同時に、予算が少ないけれど脚本がすばらしいとき、そして監督もすばらしい時、俳優は自分のほうからやりたいと出てくるものな の。ギャラなんて関係なくね。そんなふうに放っておかれて、自分たちが作ろうとしている映画を作る時、その作品は最高になることが多いのよ。大きな会社が お金を投資してくれて、そのかわりに「あなたたちはちゃんとどっぷり儲かる映画を作ってくれているんでしょうね?」と言ってきたりすることがないのだか ら。そうじゃなくて小さなグループの人々が愛と情熱をもってストーリーを語っているのよ。キッチンにシェフがたくさんいすぎると、薄まってしまう。みんな にわかるような映画にするために、ありがちな形式にはめられてしまうから。情熱が薄くなってしまうの。わたしはラッキーなことに、多くの人の心を打つ小さ な映画を2つほど作ることができた。作っているときも、とても満足だった。誰にも見てもらえないかもしれない。けれど、作っている今、とてもわたしは情熱 を感じる、と思えた。その情熱が伝わったから、観客もあれらの映画を愛してくれたんだと思う。



Q:クイントン(本作でフットボールに打ち込む青年)は、映画はまったく未経験でした。現場で彼にアドバイスをあげましたか?


-ええ、わたしたちは彼にたくさんアドバイスしたわ。彼のいいところは、一生懸命学ぼうとするところ。クローズアップを撮るときに、彼はまだそこに いなければいけないということから教えてあげなければいけなかった。もう一度同じことをやるのよ、ということをね(笑)。彼は学ぶ意欲がたっぷりで、すべ てを理解しようと努力していた。彼がセットを離れたことはなかったわ。ジョン・リー・ハンコックは、彼のめんどうを本当にしっかりみてあげた。彼の演技 は、すべてジョンがお細かく始動してあげているのよ。「このシーンでは、こういうことがおこる。僕は君にこういう表情をしてほしい」などとね。経験のない 人と仕事をする時は、いつもより辛抱強くなければいけないということを、わたしは今回思い出した。彼はそれでもベストを尽くしたいと思っているし、がん ばっている。そういう姿を見るのはナイスだった。「僕は主役なんだ!だから僕はもうビッグスターなんだ」という態度をとる人も、よくいるわ。でも、クイン トンだって主役なのよ。彼の名前は、コールシートの一番上に書いてある。だけど彼は毎日一生懸命学ぼうとしていた。とてもスイートな子よ。