スポニチより(以下一部抜粋)
> 映画、放送、舞台、音楽、スポーツなど、多彩なジャンルで活躍する人・団体、作品をスポニチ本紙が友情と共感を込めて表彰する「第18回スポニチ 文化芸術大賞」の受賞者が21日、決まった。グランプリは、コラム「明るい明日を」連載中の美輪明宏(74)。優秀賞は、舞台「放浪記」で森光子(89) と共演し続けた青木玲子(76)と、東京・秋葉原発のアイドルユニット・AKB48。贈賞式は4月13日に東京・文京区の「東京ドームホテル」で行われ る。(敬称略)
東京・秋葉原に250人収容の専用劇場を持ち、毎日公演を行うAKB48。テレビの中だけの存在ではない、「会いに行けるアイドル」という新たな 文化を作り上げた。
「文化」という言葉に何を思い浮かべるのか。秋元才加(21)は「絵画とか歴史的なもの」と自分たちとはかけ離れたイメージを口にする。前田敦子 (18)も「日本の古い伝統のような…固い感じ」と話す一方、この受賞に「私たちを文化だと思っていただけるのはすっごくうれしい」と目を輝かせた。
昨年は日本武道館公演にオリコン1位、紅白歌合戦出場と大活躍。彼女たちの姿を目にしない日はないほど、大ブレークの1年だった。欧米にも進出 し、パリ、カンヌ、ニューヨークで公演。制服姿で歌って踊る、日本独自のアイドルは海外でも大ウケ。マンガやアニメと同じく、日本が誇る強力な「ソフト」 の輸出コンテンツとしても期待される。
ただ、どれだけ人気が出ても、活動の根幹にあるのは専用劇場での公演。大島優子(21)は「ライブは生ものだから毎回違うし、いろんなことが感じ 取れる。常に自分が成長しているのが分かって、それが楽しい」と話す。最前列のファンとの距離は2メートルほど。この距離が、AKB48とファンをつない でいる。
人気が上がるにつれ、専用劇場のチケットは入手困難となり、今では抽選倍率が50倍を超えるほどだ。秋元は「地方にはまだ会えていないファンの方 もたくさんいるし、チケットが当たらない方もいる。会いに行けるアイドルという形は崩さずに今後も頑張っていきたい」。
「AKB48」という文化はまだ芽が出始めたばかりだ。
◆AKB48 プロデュースは本賞選考委員で、作詞家の秋元康氏。応募者7924人を超すオーディションから選ばれた20人が、「チームA」とし て05年12月にデビュー。その後チームK、Bを結成。06年10月に「会いたかった」でメジャーデビュー。09年10月発売の「RIVER」がオリコン 初登場1位。専用劇場での公演は、チームごとに行っている。