> 上海万博PR曲の盗作騒動でにわかに注目を集めているシンガー・ソングライター、岡本真夜さんの「そのままの君でいて」。

 万博事務局が事実上盗作を認め、岡本さん側に楽曲使用の申請をしたことで、ひとまずは円満解決。一方で、日本のレコード会社は思わぬ特需に沸いている。

 上海万博のPR曲「2010君を待っている」の盗作疑惑の震源地はインターネット。香港紙・蘋果日報などによると、今月中旬頃から、「酷似している」 「早急に差し替えろ。恥だ」などの指摘や、両楽曲が比較できる動画投稿が相次いで掲載された。15日付シンガポール華字紙「聯合早報」が「盗作の可能性が 高い」とする専門家の分析を紹介、一気に疑惑が広まった。

 こういった事態を受け、万博事務局は19日、岡本さんの所属事務所に、楽曲使用を申し入れた。このニュースは中国でも大きな反響を呼び、20日付香港 紙・明報は社説で、「万博事務局だけなく中国のメンツも傷ついた」と嘆いた。

 また、ネットでも、盗作が疑われる上海の作曲家に対し、「法的責任を追及すべきだ」と非難が集中。一方で、岡本さんについては、「使用許諾した度量に敬 服する」など、盗作騒動で好感度が高まるという予想外の結果になった。

 ただ、曲の具体的な使用方法や著作権料の支払いについての話し合いは進展がないまま。万博事務局の徐威・スポークスマンは読売新聞の取材に対し、「曲は 開幕30日前のPRとして作られた暫定的なもの」と話し、具体的な扱いについては明言を避けている。

          ◇

 一方、盗作騒動が連日報道された日本では、13年前のヒット曲への関心が急速に高まっている。

 岡本さんの所属レコード会社、日本クラウンは5月10日に岡本さんのベスト・アルバムの発売を予定しているが、問い合わせが殺到。また、この曲を丸ごと ダウンロードする人が急増。「着うたフル」のデイリーランキングは、15日付の101位以下の圏外から、20日付の5位まで上昇した。さらに、同曲のシン グル盤を発売している徳間ジャパンには注文が相次ぎ、20日には品切れに。急きょ、再製造を開始した。



ブログランキング参加中!

ブログランキング参加中!
←クリックしてね♪