>『アバター』旋風が過ぎ去った興行界に『アリス』旋風が吹き荒れている。今週は映画『アリス・イン・ワンダーラン ド』が2週連続でぶっちぎりの首位をキープ。公開1週間で動員162万人、興収25億円を突破。そして2週目の週末には動員64万人、興収10億を記録 と、前週比78%をキープしている。さらに公開9日間の累計では動員225万人、興収35億円を突破するなど、その勢いはとどまるところを知らない。しか も3Dで鑑賞した人の占有率は82%と圧倒的で、映画『アバター』で3Dを体験した人が、次に観るべき3D映画として『アリス・イン・ワンダーランド』を 選んだという見方もできるかもしれない。そして字幕と吹替との比率は48%対52%と、吹替版のシェアが上回っている。週末のゴールデンウイークを迎え、 どこまで数字を伸ばすのかに注目が集まる。
2位は『名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)』。スタートダッシュの強い『コナン』シリーズだけに、本作も勢いは止まらず。早くも動員が100万人目前となり、興収も 11億円超えを果たしている。そして3位は『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』で、上位3作品は、先週と順位の変動がなかった。これまでの動員は100万人、興収13億円を突破するなど、トータルの成績では2位の『コナン』を 上回った『のだめ』だが、週末の成績では一歩及ばなかった。しかしリピーターが見込める作品だけに、今後の動きにも注目したい。
4位に初登場となったのは、週刊少年ジャンプ連載中のコミックの映画化作品『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』。全国90館での公開で、初日2日間の動員は16万人、興収約2億円となった。初日の舞台あいさつが行われた新宿バルト9を筆頭に、全国の劇 場でほぼ全回満席になるなど、盛り上がりを見せた。配給元のワーナーは興収20億円突破を目標に、期待を寄せているという。
5位は映画『アバター』のサム・ワーシントン主演の映画『タイタンの戦い』が初登場。特撮映画の父と呼ばれたレイ・ハリーハウゼンの1981年作 を現代風にリメイク。全国470スクリーンでの公開で、初日3日間の興収は3億円弱を記録している。女性子ども向けのイメージの強い『アリス・イン・ワン ダーランド』は避けたいが、3D映画は観たいと考える男性層の人気を集めたようだが、女性客の姿も多く見られ、実際には幅広い層に支持されたようだ。ゴー ルデンウイークに向けて楽しみな一本だ。
続いて6位は映画『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』、7位は『シャッター アイランド』がそれぞれ2ランクダウン。そして8位は、全国207スクリーンで公開されたナインティナインの岡村隆史主演の映画『てぃだかんかん~海とサ ンゴと小さな奇跡~』が初登場となった。そして9位の『第9地区』、10位の『ダーリンは外国人』がそれぞれ3ランクダウンとなった。そしてベニチオ・デ ル・トロ主演で古典恐怖映画をリメイクした映画『ウルフマン』は11位と、惜しくもトップテン入りを逃した。