読 売新聞

 昨年亡くなったロック歌手・忌野清志郎さんの一周忌にあたる2日、忌野さんの実家近くの東京都国立市で、地元有志による追悼イベントが開催される。

 同市は、RCサクセションの曲「多摩蘭坂」の舞台となる坂があるなど、ファンの聖地として知られる。デビュー前の素顔を知る元商店主が思い出を語るとと もに、ゆかりの地を紹介するイラストマップも無料配布する。

 イベントを呼びかけたのは、JR中央線国立駅北口で商店を営んでいた森田豊彦さん(69)。忌野さんの実家とは家族ぐるみでつきあいがあり、アルバム 「夏の十字架」にも森田さんの写真が掲載されている。

 マップは、「国立・国分寺 きよしくんマップ」のタイトルで、忌野さんのファンでもある女性イラストレーターが、森田さんの話を基に作成した。ファンの 聖地「たまらん坂」をはじめ、初めてギターを買った楽器店、画家志望だった忌野さんが画材を買いに通った文具店などが描かれている。

 イベントは午前10時半から、同駅近くの大学通りで開かれる。マップは500部配布される。

 森田さんは「私の知る清志ちゃんは、ステージ上の派手な姿とは違って寡黙で地味な少年。ささやかなイベントがふさわしい」と話している。