フレディ・クルーガー復活!新『エルム街の悪夢』が全米ナンバーワンに決定!! -5月3日版【全米ボックスオフィス考】

[シネマトゥデイ映画ニュース]  


>悪の権化フレディ・クルーガーが帰って来た! 

Who killed Cock Robin?
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マイケル・ベイ監督が製作を担当した映画『エルム街の悪夢』が、アメリカで3,290万ドル(29億6,100万円)をたたき出し、今週第1位に輝いた。(1ドル90円計算)


 1984年に、ホラー映画の大御所ウェス・クレイヴンが監督を務めて大人気を博したオリジナル版の『エルム街の悪夢』はシリーズ化され、『エルム街の悪夢』関連の映画は計7作(フレディが脇役などで登場する小物作品を勘定に入れると、その数はもっと増えるが……)。スマッシュヒットシリーズとして、映画『ハロウィン』シリーズや、映画『13日の金曜日』シリーズと同様に、ホラー映画の稼ぎ頭として名をはせてきた。


 今回のリメイクにあたっては、オリジナル・シリーズでフレディを長年演じたロバート・イングランドが降板し、映画『ウォッチメン』でロールシャッハを熱演したジャッキー・アール・ヘイリーが新フレディを演じている。3,332上映館・推定4,700スクリーンでの大型ロードショーとして封切られた今作は、デビュー週末において2007年にリメイクされた『ハロウィン』や、2005年のリメイク映画『悪魔の棲む家』を抜く大ヒットとなっている。


 配給会社ワーナー・ブラザーズの観客調査によると、往年のファンとヤング・ファンの割合が大体半々という結果が出ており、40パーセントが18歳から24歳の客で、全体の20パーセントが18歳未満の観客だった。


 おどろおどろしい第1位に続いて、キュートな第2位は先週のトップからワンランクダウンした映画『ヒックとドラゴン』で1,061万ドル(約9億5,490万円)。30.9パーセントの下降率といえども、先週の第1位返り咲きという離れ業に加えて、今週は公開後6週目、上映館239館減にもかかわらずこの成績というのは特筆に値する。


 第3位は、先週に続いて映画『デートナイト』(原題)で758万ドル(約6億8,220万円)の売り上げ。トップ10内では、最小の下降率を示し大健闘している。


 第4位は、先週の第2位から後退したジェニファー・ロペス主演のラブコメ映画『ザ・バックアップ・プラン』(原題)で726万ドル(約6億5,340万円)。2ランク落ちとはいえ40.5パーセントの降下率は、ラブコメ作品公開2週目における典型的な落下率範囲内であるため、まずまずの成績といえるだろう。


 今週の第5位は、初登場なのにすでにガス欠状態の映画『ファーリー・ベンジェンス』(原題)で663万ドル(約5億9,670万円)。ブレンダン・フレイザー主演のファミリー向けコメディーなのだが、環境破壊者対森の動物たちのコメディー……というエコ保護を前面に出したPR作戦に難があったようで、残念ながら今週の負け組になってしまった。


 さて次回のチャート予想だが、5月7日からいよいよアメリカで期待作映画『アイアンマン2』が封切られるため、パラマウント以外のスタジオはほとんど無駄な抵抗はやめよう……とばかりになりをひそめて新作公開を来週まで見合わせている状態だ。そのため、次回のボックスオフィスのトップは、ほぼ自動的に『アイアンマン2』が獲得するものとみられる。


 だが、ちょっと待った! 『アイアンマン2』のワンマンショーに雄々しく(!?)対抗する作品が一つある。それはユニバーサル・ピクチャーズ傘下のフォーカス・フィーチャーズ作品で、映画『ベイビーズ』(原題)というドキュメンタリー映画である。フランス資本のこの作品は、4つの違う場所(モンゴリア、ナミビア、サンフランシスコ、東京)で生まれた赤ちゃんの誕生と、それからの1年を追ったドキュメンタリー作品で、癒やし映画としてハリウッドかいわいですでにかなりの注目を集めている。『アイアンマン2』とはまったく異なるジャンルのため観客割れする可能性は少ないと思われ、そのため逆に『ベイビーズ』(原題)が真っ向からチャート争いの場で鉄のヒーローと対決……という公算が高い。ベイビーパワーが果たしてどこまでアイアンマンを追い詰められるか!? こうご期待である