NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で、ヒロインの布美枝を演じている松下奈緒さん。「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られるマンガ家、水木しげるさん の妻・武良布枝(むら・ぬのえ)さんの自伝を原案にしたドラマで、松下さんは武良さんをモデルにした主人公を演じている。貧しくてもおおらかに夫を支える 布美枝の姿は、主婦などから共感を集めているという。インタビュー3回目は、オフの過ごし方や生き方について聞いた。長丁場の撮影で松下さんが気をつけて いるのは「健康」と「普通に過ごすこと」。今後も女優と音楽の仕事のバランスを上手に保ちながら、「自分には難しいと思える役や仕事にも挑戦していきた い」と前向きに語った。(細田尚子/毎日新聞デジタル )
オフの日は「基本的に買い物に行ったり、ご飯を食べに行ったりと何気ないことをしています。普段は(仕事で)そういうことができない分、休日は普 通に過ごすのが一番オフっぽいかなって思って。一日中、家にいてDVDを見たりもしますし、庭の草むしりもしたり(笑い)、たまに料理を作ったり。普段の 生活に自分を戻すのが、一番のオフという感じがします」と心と体をリセットさせる。一番好きな時間は「眠りに落ちる瞬間。今日のことを振り返りながら、い つの間にか眠っているというのが一番好きな時間です」という。
性格は「マイペース」だという。「悪い意味でそう指摘されることが多いかな(笑い)。自分の時間というのが決まっていて、それを保ちたいという頑 固なところがありますね」と自己分析する。
映画やドラマ、歌にピアノとさまざまな面で才能を発揮しているが、今後も女優としてもミュージシャンとしてもバランスを保ちながら続けていきたい という。「両方をやっていることが、自分にとっていいバランスだと思うので。仕事としては同じでもレベルはアップしていきたいなと思います。仕事に対する 熱意とか技術がステップアップして、最終的にはどちらもうまくできるようになりたい」と将来への展望を語った。今後、演じてみたい役柄は「以前はいろんな 職業の人をやりたいというのがあったんですけど、最近は、この役だったら自分はどうやるんだろうとか、自分には難しいかな、と演じている姿が想像できない ような役を自分なりに作りながらやってみたい。自分の中に役柄を落とし込んだとき、どうなるのかなとチャレンジするような役をやってみたいです」と目を輝 かせた。
女性がずっと輝き続ける秘訣(ひけつ)を聞くと、「毎日どれだけ楽しく生きているかだと思いますね。やっぱり、刺激を受けることはいくつになって も必要だと思うし、それが自分のモチベーションを保つことになると思いますし。楽しみ方はその人それぞれですけど、毎日笑っていられると、いい年の取り方 ができるんじゃないかなと思います」と答えた。「感謝することを忘れずに」を信条にしているという松下さん。「長いこと一緒にいるとなかなか『ありがと う』と言えるきっかけがないですけど、改めて感謝することを忘れずにいたいですね」と笑顔で語った。