第63回カンヌ映画祭が開幕 T・バートン審査委員長「先入観持たない」
第63回カンヌ映画祭が5月12日(現地時間)、オープニング・フィルムに選ばれた「ロビン・フッド」の上映とともに開幕。団長のティム・バートン ら審査員メンバーとともに、主演のラッセル・クロウ 、ケイト・ブランシェット が出席した。同作のリドリー・スコット 監督は、ひざの手術の影響でドクターストップが かかり欠席となったため、会見でその無念を伝える手紙が読み上げられた。監督不在をカバーすることになった主演のふたりは緊張気味だったが、大好きなサッ カーの話題が出るとクロウの表情がゆるみ「オーストラリア・チームには残念ながらワールドカップでのチャンスはないだろうね」などとジョークも飛び出し た。
今年のコンペディションはアメリカ勢の影が薄く、ア レハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 、マイク・リー 、アッバス・キアロスタミ 、イ・チャンドン 、最後に追加になったケン・ローチ など、作家性の強い顔ぶれが並んだ。日本からは北野武 監督の「アウトレイジ 」が参加する。
その他の部門では、ある 視点部門に中田秀夫 監督のイギリス製作映画「チャットルーム (原題)」が入ったほか、話題作としてオリバー・ストーン 監 督の「ウォール・ストリート 」、ジャン=リュック・ゴダール 監督の6年ぶりの新作、ウッディ・アレン 監督のナオミ・ワッツ 主演作、スティーブン・フリアーズ 監督の最新作が名を連ねている。さらに、 監督週間ではミック・ジャガー がプロデューサーを務めたロー リング・ストーンズのドキュメンタリー「Stones in Exile」と、アフリカ初の身障者のバンド「スタッフ・ベンダ・ビリリ」のドキュメンタリーなどがある。