下で紹介した「ザ・ウォーカー」と設定がよく似ております。
本も子どもも、最後に残された希望という点では同じでしょうか。
本は人間の文化を、子どもは人類の遺伝子を後世に伝えるもの。
自分達が生きてきた記録を残すか、人類という種をこの先も絶やさぬようにするか。
絶滅に瀕した時、人はどんな道を選ぶのか。

読んで理解する人間の存在しない記録としての文化。
文化とそれを基盤とする知識を持たない、種を存続させるためだけの人間。

文化がなければ、人はまたプロメテウスが火をもたらす以前の生活に戻ってしまう。

それでも、たぶん、再び種が繁栄して人口が増えれば、人は新しい文化を築くはず。

その時、過去の記録は――たぶん役に立ちません。だって言葉が違うと解読できないから。

文化を伝えるには言葉を断絶させてはいけない。

だから未来を支えるためには本も、それを読む方法を父親から学んだ子どもも、両方必要になるでしょう。

というわけで、「ザ・ウォーカー」を見た人は「ザ・ロード」も見るべし。

なんちゃって、当然私もまだどっちも見てないですけどね、だって公開前だし。