シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

>アカデミー賞特別視覚効果賞を受賞した、1976年の映画『2300年未来への旅』のリメイク作品でメガホンを取る 監督が決まりそうだ。業界紙ハリウッド・リポーターのブログ版が伝えたところによると、ワーナー・ブラザースのリメイク版『2300年未来への旅』の監督 としてCM界出身のカール・エリク・リンシュが交渉中とのこと。

 まだまだ無名のリンシュ監督だが、昨年、新しい『エイリアン』映画の監督に決まっていながら、20世紀フォックスの反対にあい監督の座を退いた人 物だ。リンシュ監督は、彼の代わりに『エイリアン』最新作のメガホンを取るリドリー・スコット監督の愛娘ジョーダンと交際しており、その優れた映像センス を買われ、リドリーとトニー・スコット兄弟が運営している制作会社RSAにも所属している。またリンシュ監督は、キアヌ・リーブスの主演が決まっている、 「忠臣蔵」のハリウッドリメイク映画『47ロウニン(47 Ronin)』(原題)の監督にも決まっており、今後の活躍が期待される若手の新鋭だ。


 映画『2300年未来への旅』は、30歳になった人間が抹殺される未来社会から逃れようとする青年を主人公にしたSFアドベンチャーで、オリジナ ルは『ミクロの決死圏』のソウル・デヴィッドが製作し、『80日間世界一周』のマイケル・アンダーソン監督がメガホンを取った。本リメイク企画は、 1990年代半ばから進められており、2004年ころにはブライアン・シンガーが監督に決まっていた。シンガー監督が、『スーパーマン リターンズ』のために監督の座を退いたあとは、ロベルト・シュヴェンケ、ジェームズ・マクティーグ、ジョセフ・コシンスキーなどが候補にあがったが、正式 決定にはいたらなかった。リメイク版は、ジョエル・シルヴァーとアキヴァ・ゴールズマンがプロデュースする。


 リンシュ監督は、4月に、家電メーカーのフィリップスが公開している「フィリップス・シネマ」の一作として短編映画『ザ・ギフト』(原題)を公開 している。映画は、近未来のロシアを舞台にしたアクション・スリラーで、ロボットが謎の箱を守るために、警察から逃れるさまをスピード感あふれる映像で 撮っている。ロボットの造形や、未来都市の設定、小道具などリンシュ監督の高い才能がうかがえる一作となっている。現在も、フィリップス社の公式サイトお よび、YouTube上の公式チャンネルで公開されているので、ぜひみてもらいたい。