ロ イター

メキシコ湾の原油流出事故で対応に追われる英石油大手BP<BP.N><BP.N>が、深海 探検家でもある映画監督ジェームズ・キャメロン氏からの支援の申し出を断っていたことが分かった。キャメロン氏が2日、出席したカンファレンス「All Things Digital」で語った。

 3D映画「アバター」が大ヒットしたキャメロン監督だが、深海を舞台にした映画「アビス」や、大型客船の沈没を描いた「タイタニック」も手掛けており、 ロボット潜水艇を使った深海撮影のエキスパートとしても知られる。

 キャメロン監督は、カンファレンスで「過去数週間、恐怖と心痛を抱いてメキシコ湾で起きていることを見てきたが、彼らは自分たちが何をしているか分かっ ていないのではないかと思う」とコメント。BPを名指しでは非難しなかったものの、現場の対応に苦言を呈した。

 米国史上最悪となった今回の原油流出事故で、キャメロン監督はホワイトハウスとBPに支援を申し出たが、BP側からは「丁重に」断られたという。また、 ホワイトハウス関係者とはまだ直接話し合っていないが、1日に開かれた米環境保護庁(EPA)との会合に参加した専門家らと、今後は関係当局に働き掛けて いく予定だとしている。