シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

>17日、帝国ホテルにて映画『最後の忠臣蔵』の完成報告記者会見が行われ、出演者の役所広司、佐藤浩市、桜庭なな み、片岡仁左衛門、監督の杉田成道、製作総指揮のウィリアム・アイアトンが登壇した。

 映画『最後の忠臣蔵』は、ある理由から吉良邸の討ち入りに参加せず、赤穂浪士四十七士に入れなかった二人の赤穂侍と、大石内蔵助の隠し子・可音の 物語。日本を代表する演技派俳優・役所広司と佐藤浩市が二人の赤穂浪士にふんし、それぞれの信念に従って生きる男たちを演じている。杉田監督をして「日本 のデ・ニーロとアル・パチーノ」といわしめた役所と佐藤。この二人は実年齢が4歳しか違わないということでお互いにライバル同士なのかと思いきや、佐藤は 「僕からすると大先輩で、ライバルなんて恐れ多い…」と謙遜(けんそん)。役所も「現場では、浩市さんとは競馬の話をしていました。浩市さんの話に乗っ かって馬券を買ったけど、当たったことはなかったな」と笑う。しかし二人とも現場では真摯(しんし)に撮影に臨んでいたそうで、杉田監督が「役所さんは撮 影のために10キロ近くやせて、眼光鋭く、三船敏郎を思わせるよう。佐藤さんも、100回以上のテイクで、声が枯れてしまっても絞り出すように演じてくれ た」と撮影時のエピソードを披露していた。


 杉田監督が「写真を一目見て、この子だなと思った。美しさ、日本人らしい顔、清純さ、品格がある」とベタ褒めする桜庭ななみは、「脚本に名前が 載っているのを見て、わたしでいいのかなって思いました。でも昔の日本人の美しさを、わたしと同世代の若い人にも知ってほしい」と初々しくコメント。歌舞 伎役者である片岡仁左衛門は、「大石内蔵助という人物は素晴らしい人物。なのに出番が少なくて、わたしの一番好きな役です(笑)」と大物らしい余裕の発言 で笑いを誘っていた。


 ワーナー エンターテイメント ジャパンのローカル・プロダクションの本格的第1弾作品となる本作。製作総指揮のウィリアム・アイアトンは「エモーショナルで、最高水準の作品だと思う。 世界中の映画祭に出品し、他の国での配給も考えていきたい」と語っていた。古き良き日本人の精神の美しさを描く『最後の忠臣蔵』は、世界での公開も視野に 入れているようだ。


映画『最後の忠臣蔵』は12月18日より全国公開