『トイ・ストーリー3』が爆発的大ヒット!ディズニーアニメ歴代デビュー記録塗り替え! -6月20日版【全米ボックスオフィス考】
シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)
>アニメ映画のブランドネームとしてすっかり定着したピクサー。看板作品ともいえる映画『トイ・ストーリー』シリーズ 第3作目、映画『トイ・ストーリー3』が爆発的な興行収入を記録し、全米映画ナンバーワンの栄冠に輝いた。
週末、4,028 館・推定7,500スクリーンで封切られた『トイ・ストーリー3』は、何と1億1,031万ドル(約99億2,790万円)という数字をたたき出し、6月 第3週目における歴代興行収入の新記録を打ち立てた。アニメ映画でも、映画『シュレック3』のデビュー週末興行収入1億2,160万ドル(約109億 4,400万円)に次ぐ記録となり、ピクサー社内の歴代作品と比べてみても、これまでデビュー興行収入7,050万ドル(約63億4,500万円)を記録 して歴代社内チャンピオンだった映画『Mr.インクレディブル』を抜いて、新たなチャンピオンとなっている。(1ドル90円計算)
同作品は、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』に続きピクサー3D作品第2弾にあたる。2,463館・3,200スクリーンで3D上映が行われ、週 末興行収入の60パーセントが3D上映からだったという統計が出ており、3D 特別料金の割合だけで2,000万ドル(約18億円)という額をたたき出している。
配給会社ディズニーの観客調査によると、作品を観に来ていた54パーセントが25歳以下、男女の割合は大体半々で、全体の67パーセントが親子連 れ、そして親子連れではない観客の40パーセントは17歳から24歳の範囲で、『トイ・ストーリー』を観て育ったと思われる年齢層だったという統計を発表 した。
さて今週の第2位は、先週の第1位からワンランクダウンの映画『ベスト・キッド』で2,988万ドル(約26億8,920万円)。46.3パーセ ントの降下率ではあったが、封切り後10日間ですでに1億710万ドル(約96億3,900万円)をたたき出しており、すでに続編の話も決定している。
第3位は賛否両論だが、まずまずのヒットぶりを見せている映画『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』で1,441万ドル(約12億9,690万円)の成績。降下率は43.9パーセントと第2位の『ベスト・キッド』より少ないが、封切り後10 日間の売り上げでは5,043万ドル(約45億3,870万円)と『ベスト・キッド』を大きく下回っている。
2週連続第4位で頑張っているのは『ゲット・ヒム・トゥ・ザ・グリーク / Get Him to the Greek』(原題)で610万ドル(約5億4,900万円)。今のところ日本での評判はほとんど聞かれないが、この作品は2008年に日本で公開された 映画『寝取られ男のラブ♂バカンス』の番外編である。『寝取られ男のラブ♂バカンス』では、主人公がガールフレンドをブリティッシュのロックスターに横取 りされてしまうのだが、イギリスのコメディアンのラッセル・ブランド演じるこのロックスター・キャラが脇役なのに主人公を食ってしまうほどのパワーで大評 判。その後、ラッセルのキャラを主人公にして番外編を作ろうということになり、製作された映画が『ゲット・ヒム・トゥ・ザ・グリーク / Get Him to the Greek』(原題)だったわけである。
そして今週の第5位は、『トイ・ストーリー3』にすっかりスポットライトを奪われて先週の第3位から転落してしまった映画『シュレック フォーエバー』で562万ドル(約5億580万円)。64.4パーセントという急降下だったが、すでに封切りから約1か月たっており、その間たたき出した 興行収入は2億2,308万ドル(約200億7,720万円)。とりあえず、ご苦労さま……というところだろう。
今週デビューした映画でサイアクの負け組になってしまった作品は、ジョシュ・ブローリン主演のカウボーイSFアクション(!?)で、映画『ジョ ナ・ヘックス / Jonah Hex』(原題)。初登場でトホホの第7位だった。残念ながらやはり映画『ブッシュ』で、ジョージ・W・ブッシュを演じたジョシュがアメリカン・コミック のヒーローを演じる作品というのは、映画ファンのテイストに合わなかったようである。
さて次回のチャート予想だが、かなり興味津々。トム・クルーズとキャメロン・ディアスが主演を務める大型アクション映画『ナイト&デイ』という作 品が公開されるのだが、実はこの作品、異常なまでに完成が遅れ(公開日には間に合っているため、この件は内輪の人にしか知られていない)、編集の真っ最中 に一部取り直しを敢行……などというプロダクションの悪夢が報じられており、何やら暗雲が立ち込めている。出演しているスターの割にはPR作戦もさえてお らず、作品のポスターなど、人の影が白抜きに描かれたイラストで、なぜかトムとキャメロンの姿はない。テレビにかかり始めた予告編も大スターの作品とは思 えないロー・インパクトで、肝心の封切り日も大型連休の週でもないのになぜか水曜日(6月23日)という、何やら妙な動きが目立っている。トラブルのにお いプンプンなこの作品、ボックスオフィスの動向に興味のまなざしが注がれている。
ひょっとしてトップ5入りするかもしれない候補のもう1本は、映画『グロウン・アップス / Grown Ups』(原題)。人気のピークを過ぎた感のあるコメディー俳優アダム・サンドラーとクリス・ロックが出演しているおバカコメディーである。この系統の映 画は、ダメそうでもアメリカではボチボチのところまでいくことが多いのでとりあえずトップ5入りギリギリと予想しておく。